第17話

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5,995
2020/08/17 00:19
ジョングクside


あなたたちがショッピングモールに行った日のこと____









店員
店員
お~い!チョンく~ん!
じょんぐく
じょんぐく
はいっ!
その日、俺は朝からバイトに行った



本来、日曜は午前中で終わるはずだったが、店長に頼んで許可を得た俺は午後も働かせてもらった




気が付けば、もう午後5時







この店の学生のバイトは午後5時までと決まっている






そのことは父さんも母さんもアイツも承知だ




その後も3週間くらい俺は時間ギリギリまでバイトをした



俺が帰ってくるといつもほっとした顔になる母さんには本当に申し訳ない気がするが




俺がこんなにも頑張るのには理由がある__
















それは、2人が新婚旅行に行っていた時のこと



アイツとコンビニに飲み物を買いに行って、俺がレジを済ませると




アイツは隣のアクセサリーショップの商品を覗いていた




バレないように後ろから覗くと





おそらくコイツが見ているのは星形のネックレス的なやつだと分かった





じょんぐく
じょんぐく
欲しいの?
するとびっくりして後ろを振り向いてきた
(なまえ)
あなた
ううん、高いなーって思ってて笑
これは、嘘ついてるときの顔




昔からそうだった




欲しい物があってもだいたい我慢してる





きっとこんな高いもの、親に言っても買ってもらえないだろうと思った俺は



今月バイトを頑張ってこのために金を貯めようと思った




バイト代の振り分けは




もうすぐジュンの誕生日なので




以前欲しいと言っていたダンスシューズを買おうと思っていたのと





星形のネックレス?まぁとりあえずそれ






あとは
俺の貯金と余ったバイト代を足して母さんが欲しいと言っていた洗濯機を買ってあげたいと思った














それから3週間ほど立って




ついに目標額に達したお金がもらえた







店長
店長
チョンくんのおかげで今月本当に助かったから、店の売り上げも伸びたよ~笑
じょんぐく
じょんぐく
ありがとうございます!
店長
店長
これは、僕からのお礼ね笑


そう言って店長はボーナス金をくれた





俺はもう一度お辞儀をしてから全力で走って家に戻った



















ガチャ


じょんぐく
じょんぐく
ただいまー


俺がスリッパに履き替えたその時





(なまえ)
あなた
いつまで家族に心配かけるつもりなの!



俺はびっくりして目を疑った













アイツが怒っているのを、初めて見たからだ













(なまえ)
あなた
声かけても何も話させてくれないし
(なまえ)
あなた
毎日毎日バイトバイトって言って
(なまえ)
あなた
ホントはバイトなんかじゃなくてゲーセンで遊んでるんでしょ?
(なまえ)
あなた
意味分かんない






は?








訳が分からない
じょんぐく
じょんぐく
………
(なまえ)
あなた
そうやって人騙して、そんなに楽しいの?



アイツは本気だった









父さんも母さんも「あなた、落ち着いて」





とか言って止めに入るけど、アイツは本当に怒っていた












はぁ…






俺はそんなチャラい男だと思われてたってことかよ






もう







どうにでもなれ







(なまえ)
あなた
いい加減にしてy
じょんぐく
じょんぐく
勝手に人のこと決めつけんなよ!


俺がそう言うと、アイツは怒るのをピタリとやめた











はぁ…











じょんぐく
じょんぐく
もういい



それから俺は自分の部屋に荷物を置いて夕飯を食べに1階に下りた










アイツは夕飯に来なかった










おそらく自分の部屋にいるのだろう









ご飯を食べ終わった後、俺は母さんにお金を渡した







母さんは驚いて目を丸くしていたが、とても嬉しそうでもあった











じょんぐく
じょんぐく
じゃ、部屋戻るわ



自分の部屋に戻ろうとしたら、階段の所にアイツが呆然と立っていた













まじかよ…










全部聞かれてたってことか?










はっず
















早くこの場から立ち去りたくて、アイツの目の前を通り過ぎようとした








すると、
(なまえ)
あなた
グク!
俺はアイツの方を振り向いた
(なまえ)
あなた
あの、さっきは本当にごめん…
そして俺に謝ってきた
じょんぐく
じょんぐく
別に





顔を上げたアイツは自分の部屋のドアノブに手をかけようとした




じょんぐく
じょんぐく
おい、待てよ





そう言って俺は一番渡したかった物を渡した








俺はこれを買うとき、周りの女性客の視線が痛々しくて恥ずかしくてたまらなかったのに








遊んでたとか勘違いされて










ホントに辛かったけどな笑









こんなに優しい兄貴はいないと思う







(なまえ)
あなた
嘘…




アイツはびっくりしてしばらく固まっていた




(なまえ)
あなた
どうして…?
じょんぐく
じょんぐく
ずっと見てたじゃん、お前
(なまえ)
あなた
でも欲しいなんて一言も…
じょんぐく
じょんぐく
分かるだろ、そりゃ笑
(なまえ)
あなた
………っ






それからアイツは













とびきりの笑顔を俺に向けてから、こう言った











(なまえ)
あなた
一生大切にする!
じょんぐく
じょんぐく
……っ//
アイツが自分の部屋に入った後、俺はしばらく頭を抱えながら廊下にしゃがみ込んでいた































コイツ……

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