次の日、学校にて
今朝、昨夜テヒョンくんから電話があったことをグクから聞いた
私、相変わらず全然気が付かなかった……
もっと気をつけなきゃな、って改めて思った
すると、その時
最近、グクはあーやって女子によく呼び出されてる
こないだは1個上の先輩で
その前は隣のクラスの子だったかな
うーーん
私的には
グクは見ての通りカッコいいし、誰にでも優しいし
モテるのは分かるんだけど
そこまで気にならない、かなぁ……
私たち3人の話を聞いていたらしいフェジちゃんが
急に近づいてきてそう言った
そんなこと、考えた事もなかった
グクは、いろんな女の子たちの告白を断ってる
そしてそれは、彼女=私
がいるから……
でもそれは、逆の見方をすると
いろんな女の子たちの
グクが好きって気持ちを
私が踏みつぶしてるって事……
なんだか
胸がギューってなって、苦しい
たくさんの人の思いを、ふみにじんでいた事に気づいた私は
どうしようもなく1時間目の授業を迎えた
放課後
か、彼氏と帰るだと……?
まぁ、ジヒョもジンくんと帰ってるしねぇ……
って
彼氏と帰るのってそんなに当たり前なの……?
とりあえずグクを探す
う~~~ん…………!!!
ダメだ、言えないし
相手も勘づいてくれない
うわぁ…、
めっちゃハズいじゃん……!
うわぁ
まただ……
そう言ってみたけど
グクの背中がどんどん離れていくみたいに
私たちの心の距離も
同じように遠くなっていくような
そんな気がしたんだ……
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。