走りに走って見知らぬ場所にやってきたけど
ここはどこなんだろう
てか
何やってんだ、私……
これで、良かったのかな……?
私が悩んで悩んで出した答えは
これだったけど……
心の矢はもっと深く突き刺さってしまったみたいだ
グクに“別れよう“なんて言ったからだろうか__
今までで、1番時間がたつのが早かった
それはきっと
好きな人と一緒にいたから
自分から別れを告げたというのに
私の心はわがままなままだ
グクに会いたい…
でも、こうする他に解決方法はないのだ
え、なんか
ヤバいやつだよねこれ
そう言って私の手首をギュッとつかんだ男の人は
もう1人の人と目を合わせてからぐいぐいと私の事を引っ張った
全然大丈夫じゃない
私、どうなっちゃうの…?
私は思いっきり抵抗するけど
男の人2人分の力とは比べ物にならない
こ、怖い……
誰か
誰か助けて……!
………!!
か、彼氏………
そう言って男の人2人はさっさとどこかへ行ってしまった
お、怒ってる……
…………
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!