side⇋剛典
本当、急に話し出すんだから。←
ってことは置いといて、
珍しいな、あのあなたがアンチに負けるなんて
…負ける、というか、強がってるだけなんだけど。
こいつの性格上、素直に甘えられない、
助けてって言えない子だから、
俺らメンバーが、あなたの隠れたSOSに気づいてあげるしかない。
気づいてあげられなかったら、今日みたいになる。
だから気をつけなきゃいけない。ほんと世話焼ける子だよね。
酷い
なんで、あなたにそーやって言える?
あなたの努力、何も知らないくせに…
怒りで拳が震える俺を他所に、
あなたは、医務室にある窓から外の景色をみていた。
その瞳は、グラグラと揺れている。
やがて、グラグラと揺れ落ちた雫が白い拳に落ちた。
あんなに強いあなたが、
初めて俺だけの前で泣いた瞬間だった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。