結局…負けたぁぁぁぁぁ…
なにそれ!?
意味わかんないよ?
はああああああ?
冗談じゃない!
断固拒否!
それ、ひどくない?
しかも絶対批判しかしないでしょ!
ていうかさ…
そもそも私って料理…
そんなオシャレなやつ作れないんですけど!
せめて一週間くらい後…
いや1ヶ月…
ていうか永遠に!
わー。最悪。
嫌な気しかしん。
ほんとに…何作ればいいの?
いや、あの!
いきなり後ろから抱きつかないでいただけます?
あの…
なんかやっぱりこの人、
距離感おかしい。
さっきのってあの…
キ、キスみたいなことしようとした時のこと…?
あれ、本気だったの…?
私の勘違いかと思ってたのに…。
そんな…。
たぶん好き…?
そんなこと言われても…よくわかんないのは
こっちのほう…
それにね、そもそも…
素直に気持ちを伝える。
それは、簡単そうに見えて、一番難しいこと。
それを…この人はぶつけてきた。
でも…私はそれに答える術をもってないの。
私が…素直じゃないから。
素直になれないから。
いつだって、逃げてきた。
嫌なことから。苦しいことから。現実から。
そんな私には…
あなたは眩しすぎる。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!