第6話

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2021/08/15 08:00
長い長い…廊下を歩く。
藤吉月奈
部屋の場所は追々覚えていってください。
実は…部屋の位置は…分かる。
小さい頃、勝利と一緒に探検したから。
でも…そんな過去は、ここでは捨てないといけないけど。
藤吉月奈
召使いの部屋は…ここです。
薄暗い廊下。地下2階。
ブロォォォォ…
低いボイラーの音がする。
そう。ここは温水プールのボイラー室の隣なんだ。
藤吉月奈
園田さんの部屋は、今一人しかいませんが…
いくつも並んだ小さな扉の一つを開ける。
藤吉月奈
七海、ごあいさつを。
笹山七海
はい…
笹山七海
新人の、笹山七海です…。
あの、よろしくお願いします。
(なまえ)
あなた
新しく入る、園田あなたです。
こちらこそ、よろしくお願いします。
藤吉月奈
では、夕食の時間に主達へご紹介があります。
それまでの間、荷物を整理していてください。
そう言い残し、月奈は去って行った。






笹山七海
あの!
笹山七海
七海って呼んで!よろしく!
(なまえ)
あなた
あ、うん。私も、あなたって呼んでよ。
笹山七海
ああ…良かったぁ…
あなたちゃん…優しそうで…
笹山七海
私も入ったばっかで、色々わかんないけどさ、
もし良かったら聞いてね!
(なまえ)
あなた
うん。ありがとう。
笹山七海
あなたちゃんは、バイト?
何時間契約なの?
(なまえ)
あなた
えっ…あー。
私は住み込みかなー。
笹山七海
住み込み!?
ほんと!?
(なまえ)
あなた
うん…。遠いところから来たから…
笹山七海
そっか…だから控え室にベットが…
私は3時間契約なんだ。
学校から帰ってすぐ17:30から夕食の準備で、
皿洗いと後片付け、お風呂の準備で20:30まで。
土曜は昼食の準備の11:30から14:30までお掃除。
それだけだから…。
笹山七海
住み込みメイドは…
あなたちゃんと月奈ちゃんだけだよ。
大変だとね…
(なまえ)
あなた
月奈さん…不思議な人だよね。
笹山七海
あーうん。月奈さんはずっと前から働いてる
特別な人だから…。
主人達とも幼なじみみたいで仲良くしてるよ。
アナウンス
ご夕食の時間です。
笹山七海
あ、そろそろ行かなくちゃ!来て!

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