ブラック視点

この世界に生まれて２年程経った

その間に兄さんからこの世界について教えてもらった

どうやらここは魔界らしい

人間界だったらもはやファンタジーだよね

でも現に今居るからファンタジーじゃないんだよね

そして、もうひとつ厄介な事がわかった

転生してもなお僕は、“肺炎”だった……

はぁぁぁぁぁ!?!?って叫びそうだったよね

……ってかさ、ここ魔界だよね?

何で人間界の病気があるの？

かなりの仮説になるけど……

魂と一緒に治していない肺炎もくっついて来たのだろうか?

この肺炎を治さないと僕がいくら死んで転生してもずっと肺炎のままなんじゃないか?

うわー、面倒くさ!!

兄さんに言ってみたけど…

すぐに抱っこされてベッドに入れられたよね

正直言って速すぎて少しビビッたわ〜

そんでその後、母も呼んで来て……

母は、これ……親バカってやつかな?

母→親バカ　兄→ややシスコン　僕→病気＋男子みたいな見た目

家系……大丈夫?

父は兄さんでも会った事が無いそう…

もう崩壊してるじゃんｯ!！

まぁ、それは別として………

何で母が肺炎が人間界の病気だって知ってるのは

僕と兄さんの二人で既に打ち明け済みだからだ

母も人間界が有るのは知っていたらしく、すんなり信じてくれた

……嬉しい

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人間の時の家は厳しく、代々受け継ぐものだが、

当時の当主が盛大にやらかしたので猿山家はピンチだった

“らだ男が次期当主なのだから、お前が猿山家を立て直すのだ”

そう、兄さんは一族の唯一の希望だった

でも、兄さんは耐えられなかった……

自分の道を選べる訳でもなく、毎日責任やプレッシャーに押しつぶされる日々……

そこで兄さんは僕を連れて逃げた

そして兄さんは大人になって小学校の教師になった……