「この意味、分かってる?」____ .
『………えっ、、と』
沈黙の10秒。
私が何も言えずにいると、蘭さんは笑った。
蘭「なんてね笑 じょーだん、じょーだんだって笑」
『は、はあ………』
とても冗談には見えなかったあの表情。
無かったことにしても良かったのだろうか。今考えても分かるわけはなくて。
蘭「とにかく、しばらくここにいてもい~よ笑」
蘭「まぁ………身の安全は自分で保証しないとだけど、、」
『え、』
蘭「あははは! これもじょ~だんだって笑」
…彼はどれだけ冗談をつくれば済むのだろうか、、笑
結局私もそれを了承して蘭さんの家にしばらく居座ることにした。
一瞬、竜胆と私何気に一緒のことしてない?なんて考えが過ったけれど
竜胆からしかけてきたのだ ということにして、自分を正当化した。
深い眠りのなか、なにかが頬を掠った。
きっとそれは、手のひらで_____
.
.
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蘭「冗談…か………………」
NEXT.
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!