ㅤ
時刻は午前6時ㅤ .
なるべく人が少ないうちにと急いで帰る
バレると面倒なことになってしまうㅤ ,
5人が住む宿舎まで車を走らせたㅤ
相変わらず賑やかな車内だったㅤ .
帰り際の一言が脳裏に焼き付いて離れなかったㅤ .
大人っぽくなったところも彼の仕事も ㅤ 、
最後にあったあの日とは全然違うけれどㅤ .
何一つ変わらない想いに
好きは溢れる一方ㅤ .
アイドルだから頻繁に会えない .
それは仕方のないことだとわかっているㅤ .
ファンには申し訳ない気持ちでいっぱいだけど
特別なファンサは私だけに向けられたものだㅤ .
スマホの画面を見て思わず緩んだ頬ㅤ ,
懐かしいそのアイコンは
彼が昔飼っていたポメラニアンㅤ .
彼がまた私の世界にいることの証明がㅤ 、
私を 照らしてくれる ㅤ .
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。