第3話

月と太陽
1,413
2020/10/25 12:52
今夜もきっと月がキレイなんだろう










私は汚物にまみれた身体を乱暴に
バケツの水をかけて濯がれる。






いよいよだ。


苦痛の時間がくる。






鬼に犯されるのは初めてではない。


何度も経験してきた。


元の『飼い主』が人だった時も
同じように乱暴されてきた。



この部屋の女の子達はみんな同じ。





ただただ、閉ざされたこの部屋に住み、飼われていた。







覚悟を決め、苦痛に耐えようと歯を食い縛った。



ーーーーその時。






ドカーン!!!





物凄い暑さと風圧で

部屋の扉が吹き飛ばされた。







ほんの一瞬だったと思う。

扉が飛んだ





それと同じく

鬼の首も飛んでいった。






炎を纏う眩しい金色の人がそこに居た。


「大丈夫ですか?

 よもや、人が生き残っているとは…

 間に合って良かった」





ーーーーたい、よう

言葉にしたいのに音は出ない。

乾いた空気音だけが部屋に響いた。




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