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第15話

番外編『キメツ学園』
673
2020/11/02 15:45
※キメツ学園を題材にしたパロディです。
 煉獄さんか壊れていますので、色々大丈夫な方だけ読み進めてください。




































「ちょ!せんせー、意地悪すぎっ!!
 ちょっとくらいイイーじゃーんっっ!!」


「あなた、君はまだ高校生だろ?
 子供は、変なことしなくて良いから早く帰って期末の予習でも進めなさい。」




俺は知っている。

このあなたが、前世で妻だったあなただと。



「だって、女の子はさぁ。
 16歳になったら結婚できるんだよ?

 すぐ結婚しなくてもさーぁー!
 せめて付き合ってくれてもイイじゃん!

 煉獄せんせー、堅苦しすぎでしょ。
 規則は破るためにあるんだよ??」




こうやって毎日。
飽きることなく俺を誘惑してくるあなた。

あの頃も可愛かったが
幼いあなたが上目遣いにあれこれねだってくる。


俺だって!!

俺だってなっ!!!




こんなに可愛いなら
今すぐにでも抱きしめたいっっっ!!
(全力で心の声)




「むぅ。あなた。
 お前は3年だろ?期末は大事だ!
 歴史以外にも点数取ってちゃんと卒業しろ。」


「まぁ、卒業できる程度には点取るけどさぁ。
 就職先決めないといけないじゃん??」


「進学だっていいだろう?
 成績悪くないしな。
 俺が担任なんだから何でも相談したらいい!」



導いてやりたい気持ちはあるが
この子は毎回そう。



「えーーーーーーー!!!
 だ か らぁ!!結婚して!!!

 進路、家事手伝いで済むし
 せんせーと毎日一緒じゃん。

 まじ、幸せにするからさっ♡」




あーーーーーー!!!

可愛すぎるだろぅぅぅう!!!






本当は永久就職させたい。

今すぐ嫁に来いと言いたい。








「兄さ……あ!煉獄先生。
 これ、委員会のプリントなんでお願いします。

 てか、またあなた先輩に捕まってるなら
 いっそ結婚しちゃえばいいのに…(ニコ)!」



千寿郎、他人事だと思って……!!



「うむ!プリントは預かった。
 しかし!!生徒と不純行為はできんのだよ。
 二人揃って変なことは言わないで…


「えっ!!せんせー!
 じゃあさ!じゃあさ!!!

 私、高3だから卒業したらいい?
 だって嫌いじゃないでしょ?

 ねぇー!ねぇ!」




まずい。

千寿郎に流されて好きだと肯定した流れに…。





「あ、いやー。
 せめて大学は出ておいた方が…視野が広がっていいんじゃないか…と。」

「じゃぁ、学生結婚ね!!
 アタシ、せんせーの子供産むの夢だからさっ」




あーーーーっ!!

もうね。もぅ!!

俺きっと嫁に貰っちゃう…!





だれか、この苦しみをわかってくれないだろうか。





「あなた先輩が姉ちゃんなら
 俺も嬉しいし、先輩、頑張ってね!!
 兄さんのことなら何でもリークするからっ」

「煉獄くん、ありがとうっ♡
 結婚したら美味しいものたくさん作るから食べに来てね!」





この二人は…!




小声で
「兄上、あなたさん逃がしちゃだめですよ!
 今度は母上にも逢わせなきゃ!」




千寿郎や両親には記憶がないと思っていた

が、この瞬間の確信は大きかった。





せんせー!!

後ろであなたが呼んでいる。

俺は諦めざるを得なかった。




「あなた、期末は満点を目指せ。
 あと、大学には進め。
 卒業したら両親に逢わせる。」





やったーーーー!!!

煉獄せんせー、だーいすきーーー!!!





響きやすい廊下で叫ぶんじゃない!

しかし、なんだろうこの幸福感。







職員室で宇随にも笑われたが
たぶん、俺は今世でも幸せになれると思う。






あなた、お前を今度こそ
妻として必ずしも幸せにしよう。

今度は老いるまで共に。





Fin

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