とりあえず、横山と仲良く(?)なれたな。
本当に転校生なのかな。
さっきから気になっている。
転校生だったら、クラスメートがなんで名前を知っているのか。
横山は面倒くさそうにこちらを向いた。
ギロっとこちらを睨む。
目付き、悪っ!
ダメだ。聞かないと。
横山はしばらく目を丸くしていた。
そしてふっと瞼を伏せた。
あれ?問題発言しちゃってた?
・・・
はぁ〜〜〜!?
え、私の暗記が間違っていたっていうこと?
いや、ありえないありえない。
だってこの前、円周率ちゃんと覚えられてたもん。
しばらくアタフタしていると横山が笑っている声が聞こえた。
イライラして思わず、つっけんどんな言い方になる。
語尾になんで「ww」がつくのよっ!
ていうか、転校生じゃないが初めて来たってどういういうこと?
しばらく考えていたが、一つの答えにたどり着いた。
思わず声が出てしまう。
横山は「お前、大声で言うなよ」って感じの顔をしている。
不登校か。だからあんな噂話が立っているということね。
不登校生でも、仲良くはできる。
これから、頑張ろう!
⇦next!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。