あなたside
まだ私が少し学校に通えていたとき、
まだあの人と結婚する事を知らなかった頃の
私の初恋の話。
私が中学1年、入学式の日
校門をくぐった瞬間、さくらが綺麗に舞った
こんなの見た事なくて、唯一の私の宝物
一眼レフで写真を撮った
そしたら隣で全く同じ音が同時に聞こえてきた
カシャッ_____ .
お互い振り向き 目が合った
そして彼が話しかけてきた
写真部。素敵、
君が素敵、
あぁ、これが一目惚れってやつか
このカメラは母の物。
私の母はカメラが大好きで、中学に入学したら
くれるという事で昨日もらったばかりだ
そのカメラをほめてもらえると
嬉しい気持ちと同時に
誇らしい気持ちになる。
先輩と一緒にいられる、そう考えただけで
私は勝手に口走っていた
でも、写真好きだしいっか、
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!