あなたSide
それから日にちが経ち……
慎が休みの時、私がやりたいことをやらしてくれた。
2人で旅行に行ったり、ショッピングモールで服や靴を沢山買ったり。
慎と一緒にいて気づいたこと。
慎は私といる時、凄い甘々になるということを。
デレデレしてきてカマチョになる。それが長谷川慎でした。
それがまた可愛いの。私もどんどん好きになってく。
これ以上好きになったら離れるの辛くなるから好きになりたくないけど
そうはいかない。
文化祭の日は慎が頑張って休みにして一緒に校内を回った。
家では慎と映画を見たり、慎が嫌がりながらもライブ映像を見たり
キスをしたりハグをしたり、大人なこともした。
慎と出会ったことでたくさんの経験をさせて貰っている。
この楽しい生活がずっと続けばいい。
そう願っても叶わないものは叶わない。
最近、慎と離れ離れになることを考え出して1人涙を流すことも増えてきた。
慎といる時はもちろん笑顔で。彩華といる時ももちろん笑顔で。
でも1人になったらあまりの悲しさに泣いてしまう。
でもこんなに悲しんでもしょうがない。もう人生は決まってるから。
今日も1人泣いている。
学校が休みで慎も仕事だから。
誰もいない部屋で1人泣いていると
ガチャ🚪
ドアの開く音が聞こえた
玄関の方から慎の声が
私は泣いているのを見られたくないと焦って隠れようとしたが見つかってしまった
私は心配させないように無理やり笑顔を作った。不自然だったかな、?
慎は両手を広げて待っている
私は思いっきり慎の胸に飛び込んだ
なんでこんなに慎の声って聞くだけで落ち着くんだろ……
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。