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そんな変なつもり、ないのに。
私はどうしてそう思われちゃうんだろう。
自分でも気づいていた。
他の子とは違うことに。
私はあの子たちにある何かを、持っていないのだ。
私は、なぜあの子達があんなことを言っているのか
分からない。
だからマスターにも……
『捨てられて』いるのだろう。
ねぇマスター。私のダメなとこ、教えてよ。
何度も何度も練習する。悪いところは、直す。
だからね……?
私が必要だという証拠を。
___なんて。欲しがるだけ無意味だって、とっくの
昔に知ってる。
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ボーカロイドの失敗作に出来るのは。
それでもやっぱり歌だから。
マスターに届くように歌い続ける。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!