第9話

9話
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2020/12/19 14:25
学校のお昼休み。
国見くんを探していた。
教室、中庭、図書室、購買、どこにもいなかったので、最後
屋上に行った。
あなた

あっ、いた。

あなた

国見…く…ん

あなた

あの…国見くん…?

寝てる…。
寝顔も綺麗…
まつ毛長いし…肌も白いし…
なんか…いつもと違って…
あなた

かわいい…

それに、いつもは、身長差で見下されてる感
半端なかったから、国見くんを上から
見ることができるのは…なんだか特別な気がした。
あなた

どうしようかな…

実は、こないだパンケーキを食べることが
できなかったから手づくりの物だけど
それの代わりのアップルパイを作ってきた。
国見くん
国見くん
どうしようかな…って、何悩んでるの?
あなた

アップルパイをね………ん?ってえっ、

あなた

くくく、国見くん!起きてたの?

国見くん
国見くん
うん。かわいい…
あたりからかなぁ
あなた

えええええ、

いや。今の気分。すべてが終わった感じ
国見くん
国見くん
僕そんなにかわいいんだぁ(ニヤッ
国見くん
国見くん
ん〜でも、かっこいいの方が嬉しかったなぁ
あなた

うるさい!

国見くん
国見くん
ふふっ
あなた

えっ…?

国見くん
国見くん
国見くんが笑った?
いつも見たいなニヤケじゃなくて? 
しっかり…目元まで




あれっ…
別に国見くんが笑っただけなのに。
特別な事じゃないのに……
たまらなく嬉しいのはどうしてだろうか
国見くん
国見くん
僕のために…何か作ってきてくれたんでしょ?
あなた

えっ

国見くんが起きてすぐに、後ろに隠した
アップルパイ。
それを見つけてくれた国見くん。
それは…埋もれた想いを見つけてくれたような
感覚で、いつもとは違う。味わったことのない気持ちになった

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