第11話

決心 ツリメ
257
2020/04/20 08:37

ツリメside·····


俺はりっくんの言葉から逃げるように走って、走って、見たことも無い公園についた。





とりあえず一休みしようとベンチに座って空を見上げた。






視界が歪む。





あぁ、また泣いてしまっている。






ツリメ
ツリメ
( こんなんじゃろくに顔も見れないな… )



スマホをみるともう12時をまわっていた。


ツリメ
ツリメ
( どうしよう、帰らなきゃ… )



歩きだそうとしているのに、

少しも体が動いてくれない。


ツリメ
ツリメ
( すぐ疲れちゃってるじゃん、)
ツリメ
ツリメ
( 俺ももうじじいだな笑 )



違う。








疲れているからなんかじゃない。









現実から目をそむけようとしているだけ。






ツリメ
ツリメ
( チャンスなんて、いくらでもあったのにな )
ツリメ
ツリメ
( 20年近く一緒にいたのに、何やってんだろ俺… )



そんなことをうだうだ考えているうちに時間はもう1時になりそうだった。



ツリメ
ツリメ
( ほんとに帰らないとやばいな… )



やっとの事で重い腰をあげ、俺はとぼとぼと歩き家に着いた。




ガチャ
ツリメ
ツリメ
ただいまー…



家に着いた時には2時をすぎていて、さすがにもうみんな眠りについていた。


ツリメ
ツリメ
( 明日も撮影あるもんな… )
ツリメ
ツリメ
( 俺もシャワー浴びて寝るか… )


その夜はなかなか眠れなかった。









寝ようとしてもあの人の笑顔や赤い髪が頭をちらつく。







ツリメ
ツリメ
( 俺っていつからこんなめんどくさい奴になったんだろ… )
ツリメ
ツリメ
( これからはなるべく2人の空間をつくってあげよう。)


と、俺は心に決めた

プリ小説オーディオドラマ