ホテルは無人だったようで
男同士で制服を着ているにも関わらず普通に入れてしまった。
ひとまずジュンを風呂に入れて
俺は上着やら靴下やらだけを脱いだ。
まさかこんなことになるとは
絶対に想像のつかなかった展開に俺は頭を抱える。
ジュンは何も考えずに走っていたらしい。
とか風呂入る前に抜かしていたが
辿り着いた先は不健全極まりなかった。
そりゃそうだと納得する。
腰にバスタオル一枚巻いただけの
目のやり場に困る格好から目を背け
急いで俺も風呂に入ることにする。
が、ジュンに肩を叩かれる。
…ああ、くそ
そういうの本当にやめてくれっての
…勘違いすんだよ…期待させんなよ
本当、俺キモい
きもち悪い
ジュンの裸に欲情するとか絶対に言えるわけがない。
嫌われるに決まってる。
そう思いながら何気なく振り向くと
ジュンがポロポロと綺麗な瞳から涙を流していた。
見るからに大丈夫そうじゃないじゃん
ジュンが涙を見せるなんてなかなか無いじゃん
卒業式の時より泣いてるじゃんか
突き放すなんてジュンらしくもない。
心配すんだよ
俺はジュンが好きなんだから
は…………?
涙で目を真っ赤に腫らしながら
嗚咽まじりにジュンは俺に告白した。
夢みたいだと思った。
そんな馬鹿なと思った。
なんだよ
なんなんだよ
こんなことってあんのか
両思いとか
勝手に終わらせんなよっ
勝手に決めつけんなよ
勝手に、勝手に……
間違いだと
果敢無く叶わない恋だと
諦めながら決めつけながら過ごした。
でも、ジュンも同じだったんだ。
自分だけで突っ走って
自分だけで精一杯で
俺はジュンがそんな風に思ってるなんて気付けなかった。
悩んでたなんて
分からなかった。
冷たくなった手でジュンの手を握る。
俺もジュンが好きだと言ったら
ジュンはどんな顔をするんだろう。
少なくとも泣かないといいな。
笑ってくれたら嬉しいな。
怖さから
俺はもう逃げないから
今後、絶対に逃げたりしないから
頼むから
待っててくれ
-END-
ありがとうございました\(^^)/
ここからゎ皆さんの
想像におまかせします( *´艸`)
リクエストでチャイナとのことで
書かせていただきました(*´∀`)
うち的にどっちを攻めか受けか
どっちもアリだからめっちゃ悩んだ結果!
読んでくれた人が
好きな方にできるように
書いてみました( ´・∀・`)
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。