むかしむかし
あるところに
ジョンハンという名の美しい青年がおりました。
ジョンハンは
幼い頃に母に別れを告げられ
唯一の肉親であった父にも去年先立たれ
孤独になってしました。
父は再婚して継母がいましたが
ジョンハンのことを好きではないようでした。
継母の連れ子とも上手くいかなかったジョンハンは
継母の言うことを聞き
朝から晩まで家事をさせられていました。
文句の一言も言わずに
毎日を生きるジョンハンの前に1人の男が現れました。
突然現れた男に驚きながらも
ジョンハンは願いを言いました。
胸の前で手を握りジョンハンは切なげに眉を寄せました。
今日は、お城で王子様の妃を選ぶ大事な舞踏会です。
それにどうしても
ジョンハンは出たいと思っていたのでした。
何故ならジョンハンは王子様に恋心を持っていたからです。
誰かの物になってしまう前にもう一度だけ…
遠目で見た王子様の姿が
ジョンハンはいつまでも忘れられなかったのでした。
男が微笑んで杖を振ると
ジョンハンは女性になり綺麗なドレスにガラスの靴を履き
二頭の馬と可愛らしい馬車が現れました。
ジョンハンが着ていた服をたたみながら男は手を振ります。
ジョンハンは幸せそうにお城へと向かうのでした。
-続く-
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。