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第14話

曖昧な真実
されてたって…なに?
私なにしてたの?
起きた時ちゃんと寝てた。
ベッドの布団も乱れてなかった…。


「ねぇ蓮理。私なにされてた…?」

「ほんとに言ってる?」

「え…」

「寝てる間、何か感じなかった?」

「何も…。」

「そっかぁ…。んじゃ、俺の勘違いだったかな。」

「何を見たの…?」

「分からない。はっきりと見たわけじゃないからから。」


ここまで言うと、蓮理は「じゃ、戻るわ」と言ってどこかへ行ってしまった。
結局なんだったのか分からないまま、昼休みが終わった。

頭の中が空白だらけだった。
蓮理の言う、「坂川の奴とそういう関係…」まるで分からない。

まずそういう関係ってなんなの?
どのことを指すのだろう。

まぁいいか。
私を見つけた時の話をしてくれた坂川先生ならいつか言うはずだ。
そう信じていよう。
















side / 蓮理


ガラガラ。



「おい」

「あっ…、清宮さん。なんですか?」

「お前さ…」

「なんですか?」

「教師の自覚あんの?」


放課後の保健室。
珍しく誰もいない。そのわけはみんな早帰りの日だったからだ。俺だけが、保健室にいる。


「なんですか、急に」

「とぼけた顔しやがって…」

「随分とケンカ腰ですね。」

「今日の三限目の終わり。」

「ほう。」

「…。俺、見た。」

「そうですか。」


こいつ…!!
いつまでとぼけた顔しやがるんだ…。
もしかして覚えてないのか。
それともただの見間違い…?


「んだよその返しは。」


すると坂川が走らせていたペンをカタッと置いた。


「キス…。したのか。羽音に。」

「清宮くんは…白野さんが好きなんですか。」

「…。」


たった今振られた俺に傷をえぐるようなこいつまじ覚えとけよ…。


「青春してるんですね。」

「てめぇ…!!」

「さ、早く帰りましょう。今日は早帰りの日です。いつまでも残っていてはいけません。」

「明日。」

「?」

「明日もう一度くる。」

「はい。」


背を向けた。
心の中でモヤモヤが溜まって行く中、扉を開けたその時。


「しましたよ。」


バカ静かな保健室にその声だけが響いた。


「は…?」

「さっきの返事じゃないですか。」

「てめぇ本気で…!!」

「立場って…人間を苦しめますね。」


そして、背中を押され、扉を閉められた。





俺もした。


だから何も言えないのは分かってる。


今の俺はただの独占欲で動いてる。


坂川を責めたいわけじゃない。


もう羽音を独り占めしたいとも強くは願ってない。


自分が満足したいだけなんだ…。



そう思うと涙が溢れてきた。
でもこんな所で泣いていられない。



強く、強くありたい。
誰かが羽音を泣かしたときには、俺がいてやれるほどに。