数十分後
看「もう大丈夫ですよ」
看「今少し寝ています。1人だけちょっといいですか?」
清春side
看「さつきさん、ちょっと無理してたみたいです…」
看「みなさんに心配かけたくなかったのでしょう。
ずっと頭痛かったのに言えなかったみたいです…」
看「気づけなかった私たちも悪いです。
ちょっとでも異変があったらすぐに言ってもらえますか?」
三波斗side
ガラガラガラ
酸素マスクと点滴を付けられたさつきの姿
さっきまでの笑顔も今はない
ガラガラガラ
部屋の外から聞こえる声
???「慶一郎、市川慶一郎はどこですか!?」
父「慶一郎、慶一郎!目を覚ましてくれよ…」
父「そうですけどあなたは?」
父「チッ…これだからアイドルになることも反対だったんだよ!」
その声はさつきの部屋まで聞こえていた
その時
ガラガラガラッ
父「仮屋瀬さつきくんだね、もう慶一郎と別れてくれ。
アイドルも辞めさせる。だからもう会わないでくれないか」
父「慶一郎の命が大事なんだよ。仕方の無いことだろ」
父「本人も分かったと言っているんだ。周りが口出しすることではない」
父「何を言っているんだ君は」
父「そゆことだ」
父「なんだ?」
父「本当に最後だからな」
ICUの前
そこにはたくさんの機械に繋がれた市川の姿
そう言い手を握る
いつもなら握り返してくれるのに、今日は反応がない
ピッ…ピッ…ピッ……ピッ………ピッ……
規則正しかったはずの音がどんどん乱れていく
ピピピピッ…ピピピピッ……
心肺停止の音
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。