今は5時半くらい。
2人とも買いたい物が買えて気分が上がっている。
そんな事を話しながら信号待ちをする。
青になり歩き出す。
そう言って足を踏み出した。
鈍い音と共に悲鳴が響いた。
ここは人通りの少ない道だ。
車はまぁまぁ通っている。
あなたはトラックに跳ねられた。
電話をし、救急車を呼んだ。
血だらけの友達
何も言わない
由奈美は泣きながら話しかけ続けた。
救急車が到着した。
由奈美も乗り、病院へ運ばれた。
そして、病院へ着いた。
由奈美はあなたの親を電話で呼んだ。
由奈美は泣き続けた。
目は真っ赤に腫れ、鼻水も垂れていた。
そう言って、ティッシュをくれた。
お母さんも声が詰まっている。
きっと由奈美に心配させないよう涙を堪えているのだろう。
そして、由奈美の頭を撫でてくれた。
何時間が経っただろう。
さすがに落ち着いた。
お母さんは床に座り込んでしまった。
泣き叫んでいる。
由奈美は思考が停止したかのように固まっている。
2人で泣き続けた。
--------キリトリ線--------
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。