第15話

伝えたい
1,699
2023/02/02 04:11






あなた
………。









でも私の大切な人である2人をバカにしたような言い方をする女の子達に正直私もムカついた。






彼女達に目をつけられたら怖いし、何されるか分からない。






何も語らなかったけど、不器用ながらに私のことを守ってくれている凛くん。本当に優しいよね。






凛くん、ましてや冴くんは確かに顔は凄くカッコいいけどさ…良いところはもっと他にたくさんあるのに!








私はそれを彼女達に伝えたい。

彼らの頑張りや努力を認めて欲しい。

上辺だけじゃなくて、もっと内面を……










あなた
よし!行こう!







そして立ち上がろうとしたその時_______










あなた
わっ!
凪 誠士郎
あなた。やっと見つけた
あなた
えっ!凪くん!?







そして私は凪くんに捕まり、混乱している間に何も言わないでその場を離れてしまった。









なぜか無言で手を引いて歩いていくだけで、どうしてこんなことをするのか理解ができていない私。









あなた
ちょ、ちょっと凪くん!
あなた
どうしたの?!
凪 誠士郎
……






そして、ようやく止まってくれた。









凪 誠士郎
メール、見てない?
あなた
ごめん。多分その時(気絶してたから)見てないかも……
凪 誠士郎
…ふ〜ん
凪 誠士郎
ま、いいか。めんどくさいし
凪 誠士郎
あの人が恋人じゃないんなら、何でもいいや。
あなた
えっそれってどういう…?
凪 誠士郎
帰ろ、あなた。
あなた
あ、うん………っえ
あなた
あっ、あの凪くん…手…//






腕を掴んでいた手が降りてきて、何故か恋人繋ぎしてきた凪くん。






凪 誠士郎
ん〜聞こえなーい





そう言って、さっきよりも強く握り締められた。









凪 誠士郎
絶対に渡さない。誰にも





アドレスを知らないから連絡手段もないし、凪くんが手を離してくれる気配がないし、どうやって凛くんに伝えよう…。






そう悩んでいた私には、凪くんがボソッと呟いていたことを知らなかった。









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