第5話

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2021/01/07 10:44



『あ、いた
和泉…

…待ってなんでそんな
この世の終わりみたいな顔すんの
逃げないで、待って』





一「なんですか佐藤さん」








『一旦その嫌そうな顔やめようか?』









私が和泉に話しかけたのには理由がある





何を隠そう、私は学級委員なんだ
見えないでしょ?私もやりたくなかった




でもアイドルが3人いるクラスなもので
学級委員の権威をフル活用して
積極的にアイドルに近づく人が多くて





アイドルになっても1年の時から変わらず
四葉とか和泉と絡んでたり
あの亥清の扱いも雑で有名な私が
強制的に選ばれた





ゆうて面倒くさすぎるから
学級委員の仕事とか全部
男子の学級委員に丸投げしてたのだが


その男子がインフルエンザになりやがりまして
こうして和泉に伝言を伝えなきゃいけないのだ





『えーっと、なんか毎年恒例の
学校のボランティア活動あるんだって。

うちのクラスはくじ引きで
老人ホームに千羽鶴贈るんだけど
和泉と四葉は放課後仕事行くんでしょ?

一人ノルマ30羽折ることになってんだけど

まぁ忙しいと思うし
せめて10…
折れるだけ折ってくれると助かる』







一「それはボランティア活動になるんですか?」






『知らんけど。くじ引きにあったし
ゴミ拾いとかよりマシじゃね?』







一「分かりました
できるだけやりますけど期待しないで下さい」






『大丈夫~、期待してない』






一「なんでそうやって
地味に傷つくこと言えるんですか!」






『むしろアイドル活動あるからって
気遣った言葉だったんだがなぜ怒られる?』








そういや亥清にも同じこと言ったら怒られた


四葉だけだよ
さとちゃんのそういう所は好き
って言ってくれたの




アイドル総じてめんどくせえから
早くインフル治ってくれ男子
こいつらの扱いむずいから押し付けたい



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