第3話

いつもの彼ら_2
516
2019/12/23 00:16
レオン
レオン
帰ってきたと思ったら
なんだその頭。
ウォルフ
ウォルフ
クソ!笑ってんじゃねーぞ!!
ルーヴに噛まれたであろう部分をぐしゃぐしゃと触り、溜息をつくウォルフ。
エリク
エリク
ウォルフ、ブラシいる?
ウォルフ
ウォルフ
サンキュ
そう言い、
ウォルフは目の前にドカッと座る。
エリク
エリク
え、僕がやるの?
レオン
レオン
自分でやれよ、甘ったれ。
ウォルフ
ウォルフ
テメェ!
エリク
エリク
コラ…
渋々ウォルフの髪を整えてやるエリク。
エリク
エリク
はい、できたよ
ウォルフ
ウォルフ
サンキュ
嬉しそうに自分の髪を触るウォルフを見て、
良かった、と思い鞄にクシを戻す。
レオン
レオン
なぁ、俺図書室行ってもいいか?
" 図書室 "
彼の口から出てくるとは思えない言葉。

ウォルフとエリクは、驚きを隠せず、
口をポカンと開けていた。
レオン
レオン
なんだその顔は
エリク
エリク
い、いや。
レオンって本好きなんだ…
ウォルフ
ウォルフ
不真面目そうなのにな
レオン
レオン
俺は、物忘れが激しいだけだろ。お前よりかはだいぶ成績いいと思うぞ。
ウォルフ
ウォルフ
分かってんなら直せアホ!
エリク
エリク
まぁまぁ…
レオン地頭良いもんね
レオン
レオン
まぁな、現文以外はそこそこ
レオン
レオン
でも、エリクは3以下無いもんな。
( ※5段階評価 )
エリク
エリク
そうだねー。
学がないと内臓が危ないからさ。
レオン
レオン
こえーよ
レオン
レオン
お前は全部1だったか?
エリク
エリク
ちょ、ちょっと…
パンを片手に悪気のない顔でウォルフに問う
レオンを不安そうに見つめる。
ウォルフ
ウォルフ
ちげぇよ!タコ…
エリク
エリク
ウォルフ、全部1な訳じゃないもんね
レオン
レオン
やっぱ馬鹿じゃねぇか。
ウォルフ
ウォルフ
テメェ!
エリク
エリク
もー…
行くなら早く行こうよ
レオン
レオン
そうだな。
_______________________
図書室に着き、ドアの前でフーっと息を吐き「 僕がしっかりしなきゃ 」と心に誓うエリク。
ウォルフとレオンの2人には、
エリク
エリク
絶対騒がないでね
と、あらかじめ釘を刺しておく。
図書委員
あっ、こんにち…は……
いつもは笑顔で挨拶をしてくれる図書委員さんも、ウォルフとレオンを見て困った様な顔をしていた。
エリク
エリク
すみません、すぐ帰ると思うので…
ペコペコと頭を下げ、
本を探すレオンに着いていく。
ウォルフ
ウォルフ
何探してんだ?
レオン
レオン
本に決まってんだろ。
ウォルフ
ウォルフ
なんの本探してんだって聞いてんだ!汲み取って解釈しろアホ!
エリク
エリク
静かにして…!
レオン
レオン
絵本を探しにきた。
エリク
エリク
分かった一緒に探して……って、え?
ウォルフ
ウォルフ
は?
ウォルフとエリクは先程と同じようにポカンと口を開け、レオンを見つめる。
レオン
レオン
聞こえなかったのか?
絵本を探しにきた。
_3へ続く_

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