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第7話

6話
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2022/04/26 12:40
虎杖悠仁
えーっと……大丈夫か?
谷地仁花
……え?



ふと後ろから普通の声が聞こえたので、思わず振り返ってしまった。



あれ、さっきの変な声が消えてる。
心做しか化け物もいないような気が……
谷地仁花
ひゃあっ!



振り向いた先にいたのは、パッと見普通の人……ではあった。



足元!足元!!


なんかグチャっとした何かがいるぅぅぅ!!




なんか、もう無理な気がします……。



バタンッ
虎杖悠仁
え゛



伏黒恵
おーい虎杖、そっちに一般人が行かなかった、か……
伏黒恵
ってお前!!
伏黒恵
何してんだ!
虎杖悠仁
えぇ!?俺何もしてねえよ!?























あなた
……仁花ちゃん遅いなぁ
清水 潔子
体調でも悪いのかな?
あなた
なんですかね……?



まあまだギリギリ遅刻ではないから心配の必要はないんだろうけど。


でも、仁花ちゃんいっつも真面目だし、なんか嫌な予感もするような……。




うーん……気の所為だったらいいんだけど……。


























伏黒恵
虎杖……お前一般人気絶させたのか?
虎杖悠仁
いや俺じゃない……と思う



でも俺の方見て気絶したしなぁ。

俺のせいなのかなー……。
伏黒恵
まあとりあえずこの人は誰かに届けたいところだが
伏黒恵
どうするかな
虎杖悠仁
救急車呼んじゃう?
伏黒恵
あほか!



えー、いい案だと思ったんだけどなぁ。


んじゃ駅員さん呼び戻すか……制服着てるし、学校にでも運ぶか……。





いや、こういう時は俺が考えるより伏黒に任せるのが一番だな。
伏黒恵
虎杖この人の学校わかるか?
伏黒恵
元々宮城いたんだし何か知ってるだろ
虎杖悠仁
んー……



いやわかるかよ。俺全部の学校の制服覚えてるわけじゃねえし。


頑張って記憶を遡ってみるも、思い当たる節が見つからない。
伏黒恵
……いいよ、どうせお前は頼りにしてねえ
虎杖悠仁
なんだとっ!




そーですかそーですか!!

意地でも思い出してやろうじゃんかっ!!
虎杖悠仁
……あ
伏黒恵
何か思い出したのか?
虎杖悠仁
なんだっけ
虎杖悠仁
んー、もうちょっとなんだけど……



なんっか思い出せそうな気がする。
伏黒恵
……とりあえず帳下ろすか



俺が悩んでいると、伏黒は面倒くさがってどこかへ行ってしまった。



ふと、視界の隅で何かが動いた。
虎杖悠仁
ん?



視界に映ったのは、真っ黒な鳥、カラスだ。
虎杖悠仁
鳥もいたのか
虎杖悠仁
……ん?鳥?








あ、そうだ。
虎杖悠仁
とりの……だった気がする
虎杖悠仁
そうだそうだ!!
虎杖悠仁
ふしぐろぉぉ!!
伏黒恵
あ?
虎杖悠仁
とりの だ とりの!!
伏黒恵
……は?
虎杖悠仁
あの子の制服!



そういやあったわ。


すっかり忘れてた。
伏黒恵
思い出したのか
虎杖悠仁
おう!
伏黒恵
じゃあ伊地知さんに相談に行くか
伏黒恵
んで運んでもらおう
虎杖悠仁
おう!

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