無料ケータイ小説ならプリ小説 byGMO

第8話

穢れを祓う聖水 ~後編~
茂みの中に何かいる。


僕は身構えた。


茂みから飛び出してきた奴。


それは、
ヒメル
ヒメル
あれ?
うわぁ!可愛いウサギだぁ!
小さなウサギだった。
ヒメル
ヒメル
本当に、普通の森と変わらないね。
安心してくれたなら良かったが……
ヒメル
ヒメル
じゃ、行こっか
僕らは歩き始めた。


図書館で借りた本を頼りに、フレイアの泉を探す。
ヒメル
ヒメル
多分、こっちの方だと思うんだ……
僕はヒメルの後についていく。


随分とお世話になっているな。


この旅が終わるころ、


僕は話せるようになっているんだろうか。


早く話したい。


言ってみたいことがたくさんある。
ヒメル
ヒメル
見つからないねー
ヒメル
ヒメル
この辺りだと思うんだけど……
僕が考え事をしているうちに


ヒメルはどんどん進んでいく。


妙に速い。


距離が離れていく。
ヒメル
ヒメル
もうすぐかな……
ヒメル
ヒメル
キャッ!
シュバルツ・ルーエ
シュバルツ・ルーエ
……!!!
ヒメルが転んだ。


驚いて駆け寄ると、ヒメルは苦笑いしていた。
ヒメル
ヒメル
イタタ……
木の根につまずいちゃったぁ……
僕は怪我をしていないか確かめた。


膝を擦りむいている。


僕は近くに大きな水溜まりのような所を見つけた。


細く流れ落ちる水で傷を洗う。
ヒメル
ヒメル
うぅ……痛いぃ……
ヒメル
ヒメル
って、あ!!!
ここ!!ここだよ!!
ヒメル
ヒメル
フレイアの泉!
ついに見つけた!
怪我をしたことも忘れて立ち上がる。


ついに、見つけた……!
ヒメル
ヒメル
やった!やったよ、ルーエ!
ヒメル
ヒメル
よし、この聖水を……
ヒメル
ヒメル
これで良いよね!
ヒメル
ヒメル
ルーエ、飲んでみたら?
僕は頷いて、聖水を飲んだ。


ゴクッゴクッ
ヒメル
ヒメル
どう?どうどう?
シュバルツ・ルーエ
シュバルツ・ルーエ
……………………
声は出ない。


おいしい水だったけど。
ヒメル
ヒメル
なぁんだ、効かないのかぁ。
ヒメル
ヒメル
でも、まだ探すものあるね。
僕は頷いた。
ヒメル
ヒメル
よし!話せるようになるまで、
旅は終わらないよ!
ヒメルはやる気に満ち溢れた声で言った。


──────────────────────── Fortsetzung folgt