それで、男子バレー部に入った。
最初はサボりつつやってたけど、兄にはバレて、兄の監視の元、バレーをやった。
久しぶりのバレーは最悪なもので、上手くレシーブなんてできないし、スパイクもできなかった。
西谷「焦んなくていい」
と兄から言われてたが、やはり兄と同じが良くて、部活のあとも自主練をしていた。
ある日、北一と、練習試合をすることになった。
北一には、同じところでギターを学ぶ先輩がいた。その人もバレー部と言っていた。
僕はベンチスタートだった。
兄はリベロだった。
最初から、戦える。
羨ましかった。
一緒の舞台にたちたかった。
もっと練習して
練習して
練習して
絶対に一緒の舞台に立つ。
そう、ベンチで固く誓った。
と同時に
サービスエース。
相手のだった。
綺麗な一点。
で、
大きな失点。
サービスエースを決めたのは、3年生のセッターらしい。
僕は憧れを抱いた。
そのあとはその人に釘付けだった。
無心に追いかけた。
その人はサーブだけじゃない。
セッターとしても輝いていた。
本当にかっこよかった。
試合は、北一が勝った。
結果はどうでもよく、終わった瞬間ただその人を追いかけた。
あなた「あ、の!」
岩泉「及川、呼ばれてるぞ?知り合いか?」
及川「いや、違うけど、、?千鳥山の1年生くんかな?」
あなた「サービスエース、すごかったです!力強くて、惹き込まれるような、!あと、セットアップも綺麗で、みんな打ちやすそうで!」
岩泉「よくみてんな。」
及川「すごいね~観察力。でも君ベンチでしょ?今度はコートの上でそれができるかな?」
あなた「う、、できます、、!」
及川「ふーん、ま、がんばれー」
及川「絶対撃ち抜くから。」
空気が変わった気がした。
岩泉「なに年下相手に燃えてんだよ。」
あなた「じゃぁ、僕も撃ち抜く気で挑むんで、、!」
及川「そっかそっかーw待ってるねーw」
とことん煽られた。
兄よりウザイ。
岩泉「ほら、いくぞ。」
及川「はーい」
絶対にあいつは、僕が倒す。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。