あれから1週間が経った。
あの日のことはすぐに学年中、いや、学校中に広まった。
あの日のあと、私は、生徒指導の先生から取り調べ的なものを受けた。
っていっても、どんないじめだったかなどということで、生徒指導の先生はとても、優しくしてくれた。
クラスの担任の先生は、気に掛けられなかった、どちらかというと加東さんから口止めされてたらしいけど…そんなことがあって、この学校をやめた。
優しくて、わかりやすい先生だったから少し残念…。
私のいじめに関わっていたクラスメイトは私に謝り、今は楽しくいられてる。
加東さんは、あの後私にたくさん謝ってきた。
っていっても、クラスメイトに認められて、学級委員長として絶対的な支持を得るためなんだけどね。
そのことを分かってたから、私は今でも許してない。
そもそも私の命を奪おうとして、たくさんの辛い思いをさせた彼女を許すわけにはいかない。
生徒指導の先生に言ったら、それが妥当だと言われた。
私もそう思う。
これで私のことは終わった。
でも、まだ、終わってないことがある。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!