無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

220
2021/07/19

第3話

出会いとセカイ。
モブ
ねぇ!屋上行かない?
モブ
賛成!!
モブ
コロッケちょうだいね!!
モブ
えーーー



お昼ごはんの時間はいつもにぎやかだ。


でも、私はここから逃げるようにしていつもの場所に向かうことにしている。


井上 紗羅
こんにちは…。
司書
こんにちは。

私はいつも図書室でご飯を食べている。


基本的に、お昼時は人が来ないし、なんといってもこの独特の匂いが好き。


紙とインクと、その他のものが混じりあう匂いがたまらないのだ。


いつもの定位置である窓際の席に座り、よし、食べよう!とお弁当を広げた。














何かが違う。







いつもだったら、司書さんと私の作業音と廊下の騒がしさ、時々工事とか、グラウンドの声も聞こえるけど、違う。















あきらかに、図書室内の音だ。










それもはじめて聞く。















よく周りを見渡してみる。

すると、1人の男子がいるのが見えた。
井上 紗羅
誰…。


私は彼を見た。


彼も私を見た。 


目が合うなんて思ってもいなかった。

井上 紗羅
…。

私は急いで視線をそらした。


そして、もう一度彼の方を見た。


彼は私の方を向いて笑顔だった。
井上 紗羅
怖…。


少し怖かった。


しかし、いつもとはあきらかに違った。


彼は私の方に歩みより、声をかけた。
佐東 凛斗
こんにちは。


思いがけなかった。


まさか、声をかけるなんて。


それも、私に向けたからかいの「こんにちは」とは全く違う。


単に、私に届いて欲しいという一心で放った「こんにちは」だった。


上履きを見てみると、私たちと同じ2年と書かれていた。















    


「もしや、この子は私がいじめられているという事実を知らないのでは?」

ふと、そう思ってしまった。











しかし、その単に芽生えた思いを心のなかにグッとしまいこみ、私は玉子焼きを食べた。