第25話

踏み出すセカイ。
320
2022/01/03 23:14
私は、佐東くんの病室に走った。
井上 紗羅
佐東くん!!
佐東 凛斗
沙羅…!
私は、これまでのことを話した。

全て話し終わったあと、佐東くんの目には涙が浮かんでいた。
佐東 凛斗
良かった…。
そう、彼は言った。

2人で少し話した後、私は病室を出た。

もちろん、佐東くんに報告することも大切。
だけど、私がここに来た本当の目的は…。





井上 紗羅
佐東くんのお母様ですか?
凛斗母
ええ。
井上 紗羅
佐東くんと仲良くさせていただいている井上沙羅といいます。
凛斗母
あなたが沙羅さんね!凛斗からよく聞くわ。
凛斗母
それで…どうしたのかしら?
井上 紗羅
実は…


















井上 紗羅
佐東くんの手術費をクラウドファンディングで集めたいんです。
凛斗母
…!!!!
佐東くんのお母さんは驚いた顔をしていた。

あのあと、私が佐東くんのために何か出来ることはないかとたくさん考えた。その答えがクラウドファンディングだった。
凛斗母
嬉しい…けど、そんなこと…いいわよ…。
井上 紗羅
いや、佐東くんは私のことを救ってくれました。
井上 紗羅
今度は私が佐東くんを救いたいんです。
凛斗母
で、でも…そんな…。
井上 紗羅
お願いします。
そういって、私は頭を下げた。
凛斗母
沙羅さん。
凛斗母
凛斗に…こんな素敵な友達がいたなんて…。
凛斗母
凛斗のことを一生懸命に考えてくれて、守ってくれる…そんな友達が出来るなんて…。
凛斗母
ありがとう。
凛斗母
やりましょう。凛斗のためにも。
井上 紗羅
…!!!!
佐東くんのために、絶対に成功させたい。

いざ、やり始めると少し難しかった。

システムの使い方には慣れないし…。

でも、佐東くんのためだもの!


こうして、クラウドファンディングが始まった。

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