第67話

67話
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2022/01/15 06:46
瀬見 英太
あなた……もしかして頭打ったりしたか?
(なまえ)
あなた
……
白布 賢二郎
プッ……ww
(なまえ)
あなた
2人とも?



にっこり、あくまでも圧をかけないように笑って言ってやった。
瀬見 英太
わかった!信じる!信じるから!!
瀬見 英太
だからそのグーに握った拳仕舞え!?
(なまえ)
あなた



そう言われ、自分の手元を見ると、確かにグーに握ってあった。
白布 賢二郎
俺も調子乗りました



白布先輩と瀬見先輩がようやく反省の意を示してくれた。






……なんでこうなった??
天童 覚
エ、なんか後ろ謎の状況なんだけどww
天童 覚
面白いから写真撮っとこ!w



天童先輩がそう言って私達にスマホを向ける。
天童 覚
あとで若利クンに見せよ~っと






……なんでこうなった???
(なまえ)
あなた
……まあ、瀬見先輩も信じる信じないはひとまずどうでもいいとして
(なまえ)
あなた
厨二病ではないですからね?
瀬見 英太
ハイ



どこかぎこちなく、瀬見先輩は応える。
瀬見 英太
……ちなみに白布は信じてんの?
白布 賢二郎
俺ですか?
白布 賢二郎
…………まあ、気をつけておいて損は無いはずですよ



さっきまで明るい雰囲気があったはずが、急に沈黙が訪れる。
瀬見 英太
お前……そ、そうか
瀬見 英太
と、とりあえず信じておくよ
白布 賢二郎
おい、俺まで変な目で見られたんだけど
(なまえ)
あなた
私はなんにも知りません



瀬見先輩……いや、これが普通の反応なんだろうなぁ。



瀬見先輩をチラっと見ると、川西先輩の方に走っていた。
瀬見 英太
川西ぃぃぃぃ!!
川西 太一
うおっ、どうしたんですか!?
瀬見 英太
白布がおかしい!ついでにあなたもおかしい!



失礼な。
白布 賢二郎
瀬見さん一発くらいなら殴っても大丈夫かな……
(なまえ)
あなた
私の気持ちよく理解できたようで何よりです









そうこうしているうちに、いつの間にか宿泊所の前に来ていた。
(なまえ)
あなた
じゃあ、こっから別行動ですね
白布 賢二郎
いや途中までは一緒だろ
(なまえ)
あなた
いえ、私マネージャーなので夕食の準備あるじゃないですか
白布 賢二郎
……
白布 賢二郎
あなたの名字、お前もしかして心配して着いてきたのか?
(なまえ)
あなた
……別に、カルマにそうするよう言われただけです



だって、私離れてる間になんかあっても嫌ですし。



というか校内巡回中の人こっちに少し着いてくれたって……
(なまえ)
あなた
あ、そうだ
(なまえ)
あなた
なんかあったらってことで



私はポケットに突っ込んでいた紙を取り出した。



中にちゃんと書いてあることを確認し、先輩に手渡す。
白布 賢二郎
これ……
(なまえ)
あなた
じゃあ、私は行くので
瀬見 英太
……
白布 賢二郎
……



背を向けたそのとき、白布先輩は紙を見ていたが、



瀬見先輩は心配そうに私を見ていたことを、私は知らなかった。

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