私は、中土 彩 (なかつち あや)。
11歳。
私はお父さんと二人で暮らしている。
お母さんは私が5歳の時に事故で死んでしまった。
悲しくないと言えば嘘になるが、別に気にしていない。
ーー
今日は学校で調理実習がある。
お題は《卵を使ったもの》だった。
因みに私は、卵焼きを作った。
「お前のこげてんじゃーんw」
うちのクラスの男子の1人が、隣にいた男子に言った。
「えっ、何それ? 私も食べてみていい?」
単なる一時の好奇心だった。
私はその男子の 《目玉焼き》を1口食べた。
その途端…
ーーーー 懐かしい ーー
何故か、そう思った。
焦げたこの目玉焼きは、
私のお母さんが作る目玉焼きみたいだったのだ。
焦げてるのに何故か食べてしまう、この感じ。
私は懐かしさに浸りながら涙を零した。
「そんなに不味かったか?!」
この目玉焼きを作った男子が声を荒らげた。
「ううん…。 大丈夫だよ。ちょっと懐かしいなって思っちゃっただけだから…。」
と私が答えると、
「それなら良かった!」
と笑顔で返してきた。
終
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後書き的な
見ていただいてありがとうございます!
一応、終わりのつもりです。
ただ、jfストーリーとかは更新するかも知れませんです。
((。´・ω・)。´_ _))ペコリ
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。