第2話

花開く高校生活…のはずが。
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2019/12/29 07:54
速水あなた、今日から高校生ですっ!
はぁー楽しみ!高校生になったからには色んなことしようって決めてたんだよねぇ〜♪
まひろと旅行とかもしたいなぁ…
あーわくわくだよぉ!
まひろ
まひろ
あなた〜!
彼女は杉山まひろ。
私の親友。
桜吹雪と共に日差しに照る茶髪がすごく綺麗。
毛先は巻かず、とてもストレート。
その髪でこそ彼女の魅力。
長いまつ毛に、白い肌に。細くて綺麗な身体。
こんな子だったら素敵な出会いがもっとあったんだろうなぁ…
あなた
あなた
まひろ〜!
私まだクラス表見てなくって…
まひろ
まひろ
そんなことよりっ!Hey! Say! JUMP様が私たち二人含め同じクラスなのよ!
あなた
あなた
あぁ、ジャニーズっていう?それがどうしたの。笑
まひろ
まひろ
えぇ!?ジャニーズだよ!?JUMPだよ!?やばいでしょ!!ほら早くっ!!!
とても強引に腕を掴まれた私は、嫌々教室へ行くと、女子の人だかりができていた。

ジャニーズだからってこんな集まるか普通!?
通れないんですけども…
女子
ちょっとあんた邪魔!!!!
女子
あんたこそ!!
あーあーあーあーもう争いになってんのね。理解。
侑李
侑李
そんなに喧嘩したら可愛い顔が台無しだよ?
女子
キャー!!!
えぇあんなキザに引っかかるやつとかいんのかよ!?
今時はよぉわからんなぁ…
あなた
あなた
ねぇまひろ…ってあれ?!
気がつくとまひろもあの男どもに群がる女子の輪の中に入って、完全に見失ってしまった。
辺りを見渡しても、女子、女子。
スーパーのバーゲンセールに群がる主婦じゃないんだから…←
私の席はどこだろう。早く座りたいな。出来ればあのJUMPっていう人とできるだけ近くないところで…
あなた
あなた
あ、黒板に席替え表が貼ってある。
こういうのって定番は出席番号順だよね?最初だし。クジとかで先生が決めたなら私くじ運くそ悪ぃからやばいんだけど。
あなた
あなた
(うぐっ、まひろ以外男子まみれじゃんか!!!!9人も周りにいるってことは、その中にもJUMPっていう人の誰かがいたりして…どうか、どうか…!)
先生
えー、では。席につけ。黒板に席表が貼ってあるから、それを各自見て座るように。
女子
JUMP様全員左側行っちゃったね…
女子
まぁ休み時間絡めば余裕っしょ!
女子
うんうん!
あー、JUMPさん全員左側行ったのね。左側…ひだ…り…まさか…ね←
慧
(俺の隣、誰だ?自分の席しか見てないから隣の子の名前わからんわ…っていうかちょー可愛いんですけど!?)
あなた
あなた
あっ、あの…
私は男嫌いだが、隣の人に話しかけてみた。
慧
ん、んんっ!?どうしたの?
あなた
あなた
周りの人からの視線を感じるというか、これ、なんなんですか?
慧
あー、多分僕らのせいだね笑
あなた
あなた
へ?
何を言っているのか分からない。
慧
君の周りにいる9人の男子、Hey! Say! JUMPだからね。
あなた
あなた
へぇー、そうなん…んんんんん!?
あなた
あなた
え!?ということはこれから私は…
慧
(ふふふ、やはり俺たちに囲まれるという幸せな状況に相当喜んでるな?まぁ俺たちが有名だからいけないんだけどな((キリッ←)
あなた
あなた
ずっとこのチャラ男達に囲まれてなきゃいけないの…!?
慧
(…ん?)
あなた
あなた
いや待てよ。そうなったら私は休み時間中に机でゆっくりできないどころか、机に近づけやしない!!!!私のポジションが失われる所か、女子から次々に睨まれいじめの標的に…!?それにこのチャラ男たちのキザな絡みに一生耐えないといけないと!?
慧
え、あ、あの君ィ?
あなた
あなた
そんなのやだぁぁぁぁ!
私は大きな声でそう言い、不意に立ち上がってしまった。
うぅ、クラスの人の視線が痛いよぉう…
先生
うるさいぞ速水。今はプリントの説明をしてるんだぞ。
あなた
あなた
す、すみません…
うわぁぁぁぁ!!何も悔いのない高校生活がもう崩れてしまったァァァァっ!!これもうみんな私の事変人扱いだよねぇ!?大人しい子には戻らないよねぇ!?
私は後悔と屈辱に顔を赤面させ、手で覆い隠すようにして席に座った。
慧
プッ…
あなた
あなた
ちょ、なんで笑うの!?
慧
誰だってあんな劇団四季みたいなパフォーマンス見せられたら笑うでしょ…笑
あなた
あなた
うぅ…劇団四季見たことないからわかんない…
慧
そこぉ!?笑
大貴
大貴
君、凄かったね笑
大丈夫?
あなた
あなた
この状況で大丈夫な方がこの世にいるのだとしたら尊敬しますが
大貴
大貴
俺は大丈夫!( *¯ ꒳¯*)✨
あなた
あなた
ちょ、声でか…
先生
なんのつもりだ有岡。
大貴
大貴
あ、え、えっと…は、速水さんが…なんだっけなぁ、劇団四季の練習をして…俺が大丈夫で…えっと、えっと…
先生
とにかく座りなさい。
女子
きゃー可愛い♡
女子
テンパってるぅ♡
クラスのほとんどが笑っていた。
この行動で。
なぜここで女子が騒ぐのか。意味がわからないぞ。
つか私劇団四季入ってるとか言ってないんだけど。学校まで来て練習するやつがどこにいるんだよ(( しかも登校初日に…
あなた
あなた
割と行動力あるじゃん?君。笑
あんな大きな声出してクラスの視線釘付けとか。
大貴
大貴
ち、違っ…///
だって速水さんが…大きな声出してたから…そのぉ。
そもそもっ!俺声大きい人だからァっ!
先生
2回目だぞ。有岡。
劇団四季の練習なら間に合っている。座りなさい。
クラスメイト
笑笑笑
あなた
あなた
あはははっ
大貴
大貴
ちょ、酷いなぁ…////
涼介
涼介
耳障り。静かにしろ。
大貴
大貴
うぐっ…
慧
まぁまぁ二人とも…
何だこの人達。
あなた
あなた
ふふっ…ありがとう(ニコッ
大貴
大貴
ッ///!?
え、えと…////何が?
あなた
あなた
私が最初に叫んだことがすっかりなかったことになってるみたいだから笑
大貴
大貴
んなぁ!?それが狙いかよ!?
先生
…有岡なぁ…
そんなに劇団四季の練習がしたいなら私達が見てやろうか?
大貴
大貴
いえ…結構です…
そういうとさっきの私のように顔を赤面させ、黙りこくると席に座った。
あなた
あなた
何回叫べばいいんだか笑
大貴
大貴
う、うるせー!/////
先生
では、今からプリントを配る。
ここに自分の個人情報を記入し、裏を向けて前に提出すること。
涼介
涼介
うわっ!

前の人から回されたプリントはちょー適当な回し方で、プリントがバラバラになって落ちてしまった。
侑李
侑李
大丈夫?僕が拾うよ
あなた
あなた
あ、ううん私が悪いから大丈夫!ありがとう(ニコッ
侑李
侑李
ッ///// そ、そっか…//
侑李
侑李
(何だこの子…////この学年の連中は中の下が多かったけど…この子はずば抜けて可愛いぞ…)
侑李
侑李
(入学早々、僕に惚れさせてあげようかな♪)
侑李
侑李
ねぇ子猫ちゃん?(ニコッ
あなた
あなた
侑李
侑李
おーい、子猫ちゃ〜ん
あなた
あなた
侑李
侑李
ねぇ君?
あなた
あなた
はい?
侑李
侑李
さっきから呼んでたんだけど…気づいてなかった?
あなた
あなた
え?子猫ちゃんって言うからてっきり私の近くにいる猫を呼んでるのかと…
侑李
侑李
(いや天然か←)
キーンコーンカーンコーン
はぁ…やっと帰れる。JUMPに囲まれるわ女子に睨まれるわもう疲れた…確かまひろは私の席の近くだったよね。一緒に帰れるかな?
あなた
あなた
まひろー、帰ろ
まひろ
まひろ
りょ
カバンを持ち、靴を履き替える。
入学式とは別、授業まであったもんだからもうクタクタだよ…
日照りが校庭を照らしている。
こういう景色がいいんだよなぁ、ここは。
しみじみしたところで歩き出す。

桜並木が綺麗…
朝は雨が降っていた為、やんだ今は水たまりができている。
青空が映る水溜まり。その上に浮かぶ花びら。
その光景を目に入れた瞬間、あることが私の頭をよぎる。
あなた
あなた
うわぁぁぁぁあっ!!
まひろ
まひろ
んなぁ!?どうした!?痴漢か!?よし、このまひろがその命知らずの痴漢の犯人に上段回し蹴りをかましt…
まひろ
まひろ
って、あなた!?
私は猛ダッシュでアスファルトを走り抜けた。
こう見えても足の速さには自信があるのだよ( •̀ω•́ )✧
って、そういうことじゃなくって!!
今日はシェアハウスに引っ越すんだった!!!!
早めに挨拶しないと迷惑だし、早く帰ってこいって叔母さんに言われてるんだったァァァァ!
私は両親が居ない。小さい頃からそうだ。
遠くへ行ったと叔母から言われたが、成長した頃にはなくなっていた事実を知った。
今更だ。
だから今は叔母と二人暮らし。
しかし、叔母のお金も多くはない。
だから私がバイトで汗水を流して手に入れたお金を叔母に渡し、生活費が少しでも浮くようシェアハウスに住みたいと願ったのだ。
そして普通のシェアハウスとはずば抜けて大きい所に住まわせてもらうことになったの!
そこはどうやらお金持ちらしく家賃だって払わなくていいそうで!
なんて夢のある話。
まぁ、最初に住む時はさすがに払うけどね。私でも。
つか、払うなって言われても無理だっつの。
ってか早くしないとぉぉぉおお!!
侑李
侑李
んでねー、今日通路挟んで隣の子がちょー可愛くってぇー、
慧
あー、俺の隣の子っしょ!?可愛いよなぁ
雄也
雄也
へぇ、どんな子?
裕翔
裕翔
知念と伊野尾がそんなこと言ってるの何回目だよw
慧
違うんだって!また違う可愛さでさぁー、
涼介
涼介
…興味無っ。
光
もーまた山田はそんな事言って〜
涼介
涼介
事実だし。
宏太
宏太
少しは興味ってもんを持とうぜ山ちゃんよぉ
圭人
圭人
どう反応したらいいんだか笑
あなたside〜
よぉぉぉし!!着替え完了!!!!お金も持ったし、荷造りもした!!あとはこのスーツケース片手にシェアハウスに突っ走るだけだ!!!!
あなた
あなた
ダダダダダダダダダ)
雄也
雄也
ん!?
あなた
あなた
ドピュン)
宏太
宏太
いや、速くね?笑
侑李
侑李
あーっ!
慧
あーっ!
大貴
大貴
劇団四季の!!
宏太
宏太
うるさい。
大貴
大貴
ごめんなさい…
侑李
侑李
あの子だよ!さっきの可愛い子!
雄也
雄也
俺らん家向かってね?
圭人
圭人
目的地が近いだけじゃない?
あなたside
はぁ…はぁ…やっと着いた…庭広すぎだし!!!
つかインターホンまでどれくらい距離あんの!?
あなた
あなた
まぁいいや、押そ。
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はい。第1話からクズっすね。
あ、自分、作者っす。私最近暇な時が多いので更新頻度が早いかもですけど、読んで頂けたら嬉しいです。では!

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