第30話

*バレンタイン* 岡本圭人編
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2020/02/14 13:55
昼休み、昼ごはんを食べ終わった圭人は図書室へ向かう。誰もいない図書室で1人本に没頭するのが好きな彼は、今日もスピーディーに口に食べ物を運び終わると、すぐさま階段を上がり、図書室へと向かう。
あまりの競歩の速さに、私は廊下で渡そうとしたバレンタインのけいとると様々な国の国旗のアイシングクッキーが入った小袋を渡せなかった。

そして「私も本読む〜」と、廊下で一言言い、図書室で渡すことに作戦は変更。
私は興味もない本を適当に取ると、圭人と向かいあわせの席に座る。
圭人はお気に入りの作家であろう方の新刊を読んでいるようだった。
すごい真剣な目付きで読んでる…ほんとに好きなんだなぁ。
この空気で話しかけずらかった私は、適当なページを広げ、本には一切目をやらず、圭人の表情の代わり用をそっと眺めていた。
圭人
圭人
あなたちゃん、俺の事見てる?笑
体制はそのまま、目線だけをこっちにやると圭人はそう言うのだった。
あなた
あなた
あっ、ばっ、バレてる…笑
圭人
圭人
なーに?どうしたの?
あなた
あなた
あのぉ…これ、バレンタインの…!
圭人
圭人
おぉ!めっちゃ器用だなぁー、
ありがとう!
圭人
圭人
俺このけいとる好きなんだよねー。なんかデザインがまず可愛いしなぁー
本にしおりを挟んだ圭人は、本を閉じ、少し遠くにやると、私と目を合わせて話してくれた。
あなた
あなた
んね!圭人にぴったりだよー
圭人
圭人
へへ、そう?
あなた
あなた
うん、けいとるも圭人も大好きッ(ニコッ
圭人
圭人
…ッ…///

…その読んでる本、今新刊出てるよ。
あなた
あなた
あ、内容全く読んでないから大丈夫
圭人
圭人
えっ?笑
あなた
あなた
圭人にバレンタイン渡したかっただけだから〜!
あなた
あなた
じゃあね!
そう言い残して本をしまい、図書室を去った。










圭人
圭人
…ドキドキしたぁ…////
乙女な圭人さんでした。

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