第7話

考えちゃうんだ、君のこと。
980
2019/12/29 14:41
涼介
涼介
…何してんの?
あなた
あなた
見ての通り宿題で苦戦してるだけですけど
涼介
涼介
…そこ間違ってる
こっちの方程式使うんだって
そこも違う。考え方はあってるけど計算が違う。
あなた
あなた
エリート様はいいですよねぇ…
私なんて勉強できないミジンコですもん。
あーあ、バカどうしの大ちゃんとこ行って傷の舐め合いでもしてこよっと
私が席を立とうとすると、涼介はいきなり腕を掴んできた。
腕を掴んだ本人も驚愕の顔とはどういうことだろうか。
あなた
あなた
…何?
涼介
涼介
あ…いや。何でもない。
あなた
あなた
?ならいいけど
ガチャ
あなた
あなた
大ちゃんんんん
大貴
大貴
え?何?何?
あなた
あなた
冬休みの宿題わかんないからバカどうしの傷の舐め合いしようぜ
大貴
大貴
ねぇ地味に俺の学力見くびってるよね?それ笑
あなた
あなた
大ちゃんは誰から見ても馬鹿だからいいでしょ?
大貴
大貴
あなた?傷つくよ?俺。
大貴
大貴
つか俺の事必要としてくれんの?笑
傷の舐め合いしたって終わんなくね?
あなた
あなた
大ちゃんだからいーのっ!(満面の笑み)
大貴
大貴
ほんと、そういうとこ。
あなた
あなた
え?
大貴は私の手を握ってきた。
あなた
あなた
あのー、ペン動かせないんですけど
大貴
大貴
効果ゼロかよ笑
大貴
大貴
じゃあ、息抜きにどっか行こうよ
大貴
大貴
2人で。
あなた
あなた
おぉ!どこがいい?
大貴
大貴
スケートとか?
あなた
あなた
おぉ!寒いけどいいね!
んで帰りにポカポカのコンポタ飲んで〜♪
大貴
大貴
そこ需要あるんだ笑
大貴
大貴
じゃあいつ空いてる?俺h…
あなた
あなた
さ、行こ!
大貴
大貴
…は?
あなた
あなた
今行きたい!
大貴
大貴
いやさすがに予約とか…
あなた
あなた
だめ?(キュルルーン)
大貴
大貴
ん?ダメなんて言ってないぜ?()
あなた
あなた
わーい!いこいこー
私たちは宿題セットを放り投げ、着替えて出かけた。
やる気ゼロかよ!w
大貴side

あなたとデートかぁ… って、まだ浮かれてる自分がいる。
揺れる電車の中、俺たちは座る。
人気(ひとけ)のない電車。心地がいい。
さりげなく手握ったらどんな反応するのかな…
やっぱり嫌かな?びっくりするかな

あーもう!こっちはこんなに悩んでるのに平然としやがって…
と考える間に着いてしまった。


あなた
あなた
ひょー!早く行こーよ!
大貴
大貴
デートみたいだね笑
なーんちゃって
大貴
大貴
…?
あなた
あなた
////
ふわぁぁぁぁっ!!!!顔を赤面させ下を向くとか反則!!何この可愛さ!!!!
あなた
あなた
じゃあ…
あなた
あなた
大貴くん…だね。
大貴
大貴
へ!?
は???
何それ可愛すぎか??仕舞いに君付けとか!!!!殺す気か??いやもう殺されるわ
大貴
大貴
君付けなの?笑
あなた
あなた
だ、だって…大貴は…まだ恥ずかしい//
大貴
大貴
そ、そっか…////
はい天使!!!!
あなた
あなた
さ、行こ!大貴くん
大貴
大貴
お、おう…
これ、終わったあと俺生きてるかな…()
シューッ
あなた
あなた
大貴くーん追いつけるかな?笑
大貴
大貴
まて〜!笑
あぁ、なんて幸せなんだろうか。
こんな日々、続けばいいのに。
ずっと、2人で。
あなたも、俺に振り向いて。
手を繋いで
一緒に歩きたい。
あなた
あなた
はー!すっかり夜だぁー
ここの休憩ベンチ、眺めいいのに人いないね
夜頃、俺らはスケート靴を脱ぎ、休憩ベンチに座った。
ここのベンチは眺めが良く、とても綺麗な星が沢山。
俺は星よりこいつを…
あなた
あなた
コテン
あなた
あなた
デートなんだから、これくらいしても…いいよね?
俺の肩にもたれかかりながらそういう。
大貴
大貴
ねぇ
ほんとに今日だけデートじゃダメ?
あなた
あなた
えっ?
大貴
大貴
だから…
好きだってこと。
あなた
あなた
誰を?
大貴
大貴
そういう鈍感な面、俺以外にも見せてるんだよね。
大貴
大貴
でも今日は俺だけのもの。
大貴
大貴
ね、キスしてい?
あなた
あなた
…はええぇえ!?
あなた
あなた
ちょ…ちょっと…まって
あなた
あなた
ど、どういうこと?
大貴
大貴
だからお前は明日から俺のものじゃなくなる。今日は俺のもの。好きにさせろってこと。
チュッ
あなた
あなた
!?!?/////
大貴
大貴
俺、ずっとみんなに妬いてた。
あなたと誰かが仲良くしてるの
ずっと見てきた
だけど、俺のものにしたかった。
みんなから、涼介から、俺のものにしたかったんだ。
あなた
あなた
な、なんで涼介?
大貴
大貴
それは自分で考えろ笑
あなた
あなた
あ、あの…こんなタイミングで渡すものじゃないかもだけど…
唐揚げ食べる?
大貴
大貴
お!?まじ!?食べる!!
ŧ‹”ŧ‹”
必死に食いつく無邪気なその姿。
気づいたら、目が離せなくなっていた。
ずっと、ずっと、近くて遠かった。
あの時、私に秘密の場所を教えてくれた。しかも水溜まりだなんて、ひねくれた。
でも嬉しかった。目が離せなかった。
君のことばかり…考えたりなんて。
あなた
あなた
好きだよ、大貴。
気づいたらそんなことまで言っていた。
大貴
大貴
ゴホッゴホ
あなた
あなた
あっ、ごめん
大貴
大貴
え、待って今…////
あなた
あなた
ごめん、私もよくわかんないの…
大貴が好きなの…大好きなの
だけど
涼介やいのちゃん、ゆうりやゆーや、ゆーとけーと。こーた、ひか。 みんなみんな好きなんだ…
あなた
あなた
こんなの、ダメだよね…
大貴
大貴
俺の事、それでも好きでいてくれるの?
あなた
あなた
うん。
大貴
大貴
だったら俺が1番に見て貰えるように頑張るだけ、単純な事だよ
大貴
大貴
絶対、振り向かせてみせるからね。涼介からだって。
私は泣いていた。なんて哀れなんだろうって。 こんなわがままなの、受け入れて貰える気がしなかったから。
あなた
あなた
みんなが…大貴が…好きなんだ。
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あなた
あなた
おーい、大ちゃん?
大貴
大貴
ふぁ…?
あなた
あなた
夜ご飯だよ。起きて
大貴
大貴
え!?夢!?
大貴
大貴
まじか…
あなた
あなた
ん?笑
宏太
宏太
どんな夢?
大貴
大貴
なーいしょ。笑
慧
え〜何それ笑

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