男の人のモノに犯されるのは、一体何年ぶりだろう。慧くんは私の中を抉るように何度も行き来する。そんな事も考えさせてくれない位に。
蜜壷が、身体が、神経が……そして脳内が彼によってぐちゃぐちゃに掻き乱され潰されていくのがよく分かる。
こんなに理性の喪失を恐れながらするセックスなんて光ともした事がないのに――。
と言って慧くんは少しだけ引き抜くと入口部分だけで出し入れを始めた。
その瞬間、私の中からあの脳を直接刺激してくる激しい快感は嘘のように消えてしまい、そこから感じられるのはただ摩擦している感覚だけ。
私が欲しいのはもっと奥。
反り上がったソレを、もっと私のイイところに………。
どうせ分かってるんでしょう?
私が何処を突いて欲しいのかくらい。
意地悪なんてしないで、もっと突いて、もっと狂わせて――。
頬を膨らませそっぽを向く私の顎を掴み、再び慧くんの方へと向き直された。
目を合った途端に反り勃ったソレを奥へと突き刺され、弾かれるように腰を浮かせた。
激しくイイトコを何度も集中的に狙っては貫いて行く。
ベッドのシーツを強く掴みながら、身を捩らせる私の唇に唇を重ね、お互い喰い合うように荒々しく濃厚なキスを交わした。
そんな事聞かれても何も考えられない。
私の中の理性など既に何処かへと飛んでしまっていたから。
ああ、でも出して………。
どうなっても構わないから、貴方の欲を私の中に吐き出して。
「ありがと」と囁くと、彼は腰の動きを速めながら何度も子宮口の方を激しく強く突き抜いた。
腰を浮かせながら太腿を痙攣させる私の中に、白い欲の塊を吐き出した。
繋がったまま起こされる私の身体。自然と彼の上へ抱き合うような体勢で乗っかった私の胸の下辺りに、3つ目のキスマークを残した。
高鳴る胸の鼓動は、彼の問いに“yes”と答えたがっているようだった。そう、私は少しだけ彼の愛に溺れつつあったのだ。
一瞬だけ目を見開いた慧くんは、「ありがとう、大好きだよ」と私の額にキスを落とした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!