今日は寝起きが良くて蓮が来るよりも早く目が覚めた。
毎日蓮と登校するのもあれだし、たまには1人でゆっくり行ってみようかな。
準備も整い、朝食を食べ終えた俺は家を出て学校へ向かっていると、ちょうど朝練に行く佐々木と会った。
…
学校からの帰り道、蓮は朝のことを言ってきた。
何故か佐々木と学校に行ったことは伏せてしまった。
俺の気持ちを思って言ってくれてるのに、蓮がすごく寂しそうな顔をしている。
本人は隠してるつもりなんだろうけど、長い間一緒にいるから、何となく蓮の気持ちがわかる。
ん?
え?
なんか、おかしくないか?いや、普通なのか?
幼なじみだからってこういうことは言うのだろうか?
それにこころなしかいつもより艶っぽい表情をしている気がする
俺は何だか違和感を感じながら、その日はずっと蓮の言葉が頭から離れなかった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。