第14話

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2020/07/23 04:05





あれから骨折が治るまで彼は殴ってこなかった。
寂しいと思ってしまう自分は相当な馬鹿だ。
でも、寂しいんだよ。
だって、
だって、
彼からの暴力が減ると共に、彼が私の元にいる時間も減った。
ねぇ、あなたは今、どこにいますか?
誰と居ますか?
私は涙を流しながら、家を出た。
靴も履かずに
何も考えないで
ただ、ただ、涙を流して




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