家を空けると、鍵が空いていた。
あれ?私、開けたまま家を出たんだっけ?
私はテヒョンさんの靴を脱いで、家へ入った。
『……』
リビングのソファーで私を見ているのは彼だった。
彼の目線より上にいるはずなのに、何故か見下されてるようだった。
「か、帰ってたんだ」
『あぁ』
彼は低い声でそう言った。
何も聞かれてない。
良かった。
そう胸をなでおろした時だった。
『どこいってたんだよ。』
「っ、」
体が震えた。
なんて答えればいいの
ほかの男の家にいた?
そこで恋に落ちた?
貴方を嫌いになった?
彼と身体を重ねた?
私は色々考えに考えた結果。
「ネ、ネットカフェにいた。」
そんな答えを言った。
その瞬間、彼は立った。
『へぇ、そんな服で?』
『てか、そんな服見たことないけど。』
『あそこにある靴は?』
『その洗剤の匂いは?』
『そのシャンプーの匂いは?』
私は1歩引いた。
「ご、ごめん。」
「友達の家に、、いた、の。」
彼は私をバカにするように、フッと笑った。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。