第33話

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2020/08/21 12:21





テヒョンさんのことが好きなのにグクと付き合ってる。
そんな滅茶苦茶で曖昧な行動が彼を苦しませているんだ。
そう思うと辛くなった。
なんでこうなっちゃうんだろう。
「テヒョンさん、」
「ごめん、ごめんなさい。。」
私は頭を深く下げて謝った。
「ごめ、ごめんなs」
[ごめん。]
「っ」
[あなたちゃんが悪くないのはわかってるんだ。]
[ごめん、ごめんね責めたりして。]
[行こっか。]
彼は切なく笑った。
ごめんなさいテヒョンさん。
テヒョンさんがこんなにも好きなのに。
もうどうしたらいいのか分からない。
私はどうしたら誰も傷つけないの?
「あの、テヒョンさん。」
[……ん?]
「今日、テヒョンさんの家に行ってもいいですか?」
[…………]
彼は少しの間黙ってからこう言った。
[ごめん、友達が来るんだ。]
「そ、そっか、」
少しだけ目が泳いでる気がした。
「じゃあ、またいつか、」
そう言って体の方向を変えた。
[待って!]
「えっ、」
[あなたちゃんこれ。]
彼の手にクシャクシャになった紙があった。
[会いたくなったら電話してね。]
「えっ、」
[じゃあね!]
彼は少し足早にいなくなって言った。
私は歩き出した。
彼の電話番号が書かれた紙と一緒に。

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