「いっ、っ、、」
私は頭痛で目が覚めた。
見覚えのあるベット。
「ここ、、」
彼の家だった。
そう彼。オッパ。
私は腕を後ろで縛られ寝かされていた。
私は体をひねらせ、なんとか起き上がれた。
周りを見渡すけど、あるのはパソコンだけ。
何度も体をくねらせ、足でマウスを動かすと、
動画のようなものが出てきた。
私は足の指を器用に使い、再生した。
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『おいっ!離せっ!』
画面に映るのはここの屋上にいるグクと、オッパだった。
グクは椅子に縛られ、屋上の端ギリギリにいた。
『何すんだよ!通報するぞ!』
そう何度ももがくグクを、冷たい目で見てるのはオッパだった。
私があんなにも愛した人とは別人のような顔をしていた。
[うるせぇな。黙れよ。]
パソコンのスピーカーからそんな低い声が響いた。
[お前さ、なんなの?]
[人のことを傷つけといてまた奪う。]
[ほんっとゴミだな。]
そう、冷酷な顔で言った。
[お前もな。]
そう響いてから彼は、私の方を向いた。
[こいつについて行くほどお前はゴミだったんだな。]
「っ、」
[ほら。チョンジョングク。]
[最後の言葉を言え。]
彼はそう言って、ふっと笑った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。