悠真はご飯を食べたあと、お風呂に入った。
お母さんはご飯の片付けをしながら、
私に話しかけた。
『最近、元気ないね…』
お母さんにはなんでもお見通しだな…
『うん…、』
お母さんは手を止めた。
『なんかあったら、いいなさいね。』
『うん…、ありがと。』
私はテレビをつけた。
📺『次の世界の不思議は…!!
パラレルワールドです!!』
『パラレルワールド??』
📺『最近はパラレルワールドのことについて
テレビなどでやっていませんが、
パラレルワールドのことはまだ
よく分かっていません。』
『あぁ〜、あの平行世界ってやつ??』
お母さんが食器を洗いながら言った。
平行世界??
『なにそれ…、』
『なんか、私たちと別の世界??
みたいなのがあるんですって。
パラレルワールドは私たちの選択に
よっていくつもうみだされてるの、』
『…ふ〜ん。よくわからない。』
テレビを消して、私は自分の部屋に戻った。
『おやすみ…』
次の日、私の人生は大きく変わった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。