私は今、一人自分の部屋でキレている。
そう、私は今…
課題を、しているのだ…
後ろを振り向くと、さとみくんがドアの前に立っていた。
私が課題を見せようとすると、さとみくんが顔を近づけた。
そう言ってさとみくんは顔をそらした。
あれ、これ引かれてる?
さとみくんは、今度はまっすぐな目で私と目を合わせた。
少し青がかかったさとみくんの瞳は、どことなく神秘なオーラをまとっていた。
{ぐいっ}
さとみくんは私を腕を引っぱって自分の胸に寄せたため、私が抱きついてる形になった。
すぐに離れようとしたが、さとみくんも私の背中に手を回していたため起き上がれなかった。(わかる?わかる?)
あれ、なんか…さとみくんいい匂いするな…
{ギュ}
私はさとみくんの匂いに釣られ、抱き返してしまった。(文章書くの下手かよ)
すぐに謝って離したが、さとみくんは
と言った。
さとみくんは少し頬を赤らめた。
{ギュー!}
私はさとみくんが可愛すぎるあまり、さっきより強く抱き返した。
その時のさとみくんは、なぜかずっと下を向かなかった。
それから、私達はしばらくそのままの状態でいた。
そして、私はすっかり課題のことを忘れていた。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。