本も読めるし、ビデオも借りれるし、なにより…
寝れる!!!
その時、何かが私の頭に当たった。
私は後ろを振り返るが、誰もいないし何もない。
姿勢を戻すと、さっきまで前にあった本棚がすべて消えていた。
隣で本を読んでいたおじいちゃんも、本棚を調べていた管理員さんも、みんな消えていた。
どこからかバサバサっと、鳥が羽ばたく音がした。
この図書室にはもう何も残されていない。
カチンカチンと、灯りが消えていく。
闇が迫ってくるようで、こわい。
〜〜〜〜
るぅとくんは得意げに言った。
私は思っていたことをそのまま口にしてしまい、真っ赤になって目をそらしてしまった。
緊張しながらチラッとるぅとくんを見ると、
るぅとくんも顔を真っ赤にして照れていた。
るぅとくんの方が恥ずかしいことしてたけどね?
いやまぁ、そんなことはどうでも良いのですよ
私はるぅとくんが引かなかったことに感動し、ニコッと微笑んで言ってしまった。
すると、るぅとくんはもっと真っ赤になり、聞こえないくらいの小さな声でいった。
しかし、私の耳はしっかりとるぅとくんの声を聞き取った。
私が言うと、るぅとくんは今までにないくらい大きな声で言った。
ドキドキしているるぅとくんを見て、私は言った。
ウブな私達だが、これから付き合っていく上で後悔することは一度もないだろう。
だって、それくらいるぅとくんが大好きだから!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。