第29話

大丈夫
713
2021/12/28 14:11
あなた

んっ…あれ…寝てた?

目が覚めるとソファの上に私がいることがわかった
私の体には布団が掛かっていて、類か寧々が掛けてくれたものだと思う
類は机に突っ伏して寝ており、寧々はソファを背もたれにして寝ていた
寧々に布団が掛かっていることから類が1番最後に寝たのだろう
スマホを開くと10:40と表示されていて長い事寝ていたみたいだ
最近はゆっくり寝れてなかったからよく寝た気がする
その時モゾモゾと寧々が動き目が開いた
あなた

あっ…寧々起きた?

草薙 寧々
あれ、私寝落ちしたの?
あなた

そうみたい…

草薙 寧々
あなたが寝たあとすぐ寝ちゃったのかな…
草薙 寧々
あっ、この布団類が?
あなた

私は寝てたから分からないけど多分類が掛けてくれたんだと思うよ

草薙 寧々
そっか…あっ、今何時?私12時から予定あって…
あなた

今は10時40分だから大丈夫だね

草薙 寧々
それじゃ類を起こしてご飯食べて、片付けして帰ろう
草薙 寧々
私昨日のケチャップライスの残り持ってくるから類起こしといてくれない?
あなた

うん、わかった

そして地面の部品を踏まないよう類が寝ている机に歩いていった
あなた

類…もう朝だよ

ゆらゆらと類を揺らす
神代 類
んっ…
ゆっくりとしゃがみ類の顔を見る
いつもの大人っぽくミステリアスな類はそこにはいない
子供のような幼い寝顔があった
神代 類
ふふっそんなに見つめられると照れてしまうのだけど
あなた

!?

類の顔を見るのに没頭していたのか類が起きたことに気づかなかった
あなた

あっ、えと…ごめん

神代 類
そんなことで怒ったりしないよ、あなたくんは些細なことでも謝ってしまうのだね
その時背後に寧々がお盆を持ちながら類にキックを繰り出していた
草薙 寧々
類…どうでもいいから早く起きて
神代 類
朝イチでキックをされるだなんて…悲しいよ
草薙 寧々
はいはい
机の上に置かれたケチャップライスを3人で食べ、部屋を片付けし、荷物をまとめお開きになった
私はそのままWEEKEND GARAGEを足を運んだ








類達とショー映画を見て数週間がたった今日、待ちに待ったライブ本番が開催される
あなた

な、なんだか緊張してきたな…

白石 杏
大丈夫、大丈夫!あなたは沢山練習したでしょ?
小豆沢 こはね
杏ちゃんの言う通りだよ!飲み込みも早かったしあなたちゃんならできるよ!
スカートをぎゅっと握りしめ心を落ち着かせようとしたが緊張とはなかなか取れないものだ
ショーと違ってストリートの世界は熱気がすごい。人々の熱気で倒れてしまいそうだ
そんな時大きく暖かいものが私の頭にぽんと置かれた
青柳 冬弥
大丈夫だ星宮、安心して俺たちに背を任せて欲しい
あなた

あ、ありがとう…冬弥

白石 杏
あっ冬弥ずるーい!私も頭ぽんあなたにやるんだから!
小豆沢 こはね
わ、私もやりたい!
わしゃわしゃと杏とこはねが私の頭を撫でる
そして杏がじっと彰人を見ていること気付いた
白石 杏
私とこはねと冬弥は頭ぽんやったけど?
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