目が覚めた。いや、寝る前の記憶が一切ない。
「あなた!分かるか?」
「わかります…ん゛」
どのくらい寝ていたのだろう。声がおかしい。
「オイ胡蝶!あなたが起きた!」
「あなたさん…よかったです、一時はどうなるかと…少し待っていてください、診察の用意をしてきます。」
「師範、」
「師範に報告もせず花街なんか行ってたんかァ…楽しかったか?死にかけで帰ってきたんだっけなァ?」
「ごめんなさい。報告もせずに任務へ行ってしまって。ご心配とご迷惑をおかけしました。」
「ん。無事でよかった。なんか食えるか?腹減ったろ。」
私が倒れた後、炭治郎が運び出してくれたらしい。あの後吉原遊郭は血鬼術によって全壊、炭治郎が運び出してくれていなかったら潰れていた。
見事に上弦の陸を討伐したが、殆どのものが毒で死にかけていたらしい。私も例外ではなかった。むしろ一番毒が回っていて、危なかったらしい。
そこで、竈門禰󠄀豆子の血鬼術で鬼の能力である毒だけ燃やし、私は一命を取り留めたが貧血で命が危なかったと聞いた。ありがとう禰󠄀豆子。
そして応援に駆けつけた伊黒さんが、出血が多くて死にかけている私を抱えて蝶屋敷に駆け込んできたらしい。ありがとうございました伊黒さん。
今回の戦いは五人とも生還した。しかし宇髄さんは片目と片腕を失くし、柱を引退。空席が二つになった。そこで、柱の仕事である見回りを一部私が負担することになった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。