第24話

24話
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2022/02/07 03:13
「師範、帰りました。晩御飯の支度しますね。」



返事がない。縁側で寝ているのか。それとも鍛錬か。



居間を覗くと、宇髄さんと師範が喋っていた。もうこの光景には慣れたから大丈夫だが、他の人がこの二人が喋っているのを見たら、喧嘩だと思うだろう。全般的に悪いのは、宇髄さんだ。ただでさえ沸点の低い師範を容赦なく煽る。師範も師範だ。聞き流せばいいものを。



「師範、宇髄さん、ただいま帰りました。夕飯の準備をして来ますので、くつろいでいてください。宇髄さん、夕飯はどうなさいます?」



「今から任務だから大丈夫だ、ありがとうな。」



「軽く何か食べます?」



「フグ刺し!」



「ないです。卵かけご飯でいいですか?」



「おう、ありがと。」




一般の方からすると卵かけご飯は軽食ではないのだろうが、私たちにとっては軽食なのである。実際、台所に置いてある皿や容器は、すべて標準より大きい。




鉢にご飯を盛り付け、生卵を二つ割り、少し味付けをする。宇髄さんはこの味が好きだ。ちなみに師範は少し甘い方が好き。



居間にそれを持って行って渡すと、「おー、これこれ。」と言って手を合わせ、食べ始めた。ほんの五分で食べ終わる宇髄さんに感心する。




宇髄さんは食べ終わるとご丁寧に器まで下げてくださって、上機嫌で任務へ向かっていった。

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