第34話

34話
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2022/02/20 07:19
「しのぶ様!今大丈夫ですか?玄関にあなたが倒れていて!足が折れているんです!連れてきました!」



カラカラカラ、と音を鳴らして顔を出したしのぶさん。



「あら、足が?ベッドにねかせてあげてくれる?」




カナヲにひょい、と姫抱きされベッドに寝かされた。




「少し足を触りますね。」



右足を少し撫でられるだけでズキズキ痛む足。




「痛っ!」



「…骨折ですね。どのような状況で折れたか言えますか?」



「任務先で任務を終えて帰る途中、木の根に足を引っ掛けて転んだのですが、その時に折れてしまいました。引っかかったまま他の根の上にひどく打ち付けられました。」



「あらあら。それは災難でしたね。しばらくはここにいてくださいね。不死川さんを呼びます。カナヲ、アオイ、病室へ連れて行ってあげて。」



「わかりました。」




「立てる?」



「ごめん駄目だ。」




またもやひょい、と姫抱きにされ、廊下へ出た。



「炭治郎達がいるよ。」



「本当?どうしたの?」



「知らないの?あなた。今朝、炎柱様が上弦の参と戦って亡くなられたの。下弦の壱を倒した後に現れたんですって。三人ともかなり傷心しているからそっとしておいてあげてね。」




「炎柱って、煉獄さん、が?亡くなった?」



手合わせをしてくれるんじゃなかったんですか。





病室のドアを開けると、ベッドに三人が横たわっていた。私には気づいていない。



そんな空気を読まず、入ってきた人物がいた。




「おいコラあなた!木に引っかかって骨折ってどういうことだ!」

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