やっと準備を終えたすずはは、
今日母から言われたことを思い返していた。
ボフッー
ため息をつきながらベッドに頭を突っ込んだ。
すずははもともと兄弟は欲しかったが、
2人ともいっこ差は気を使いそうで
あまり嬉しくなかった。
ベッドでゴロゴロしながら考えるが、
当然答えなど出るはずもなくいつの間にか
眠っているのだった。
ー翌日ー
ピロンポロン、ピロンポロン、ピロンポ……
スマホの目覚ましが軽いリズムにのりながら
部屋に鳴り響いた。
大きく伸びをして起き上がる。
今日は、義父に会う日だ。
すずはは少し緊張した面持ちで
出掛ける準備をする。
すると
すずはは急いで着替えを済ませ
階段を駆け下りた。
ー15分後ー
ー移動中ー
そんなことを考えていると、
すぐに待ち合わせのカフェに着いた。
カランコロン…
そして、義父はその隣に座る兄弟に
自己紹介を促した。
お母さんと義父さんは自分達の話に熱中して私達の話は全く聞いてなかったのだ。
ーその後も日が暮れるほどカフェで話し込んであの性格正反対の兄弟とすっかり打ち解けたのでした。ー
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!